窓岩に『フリーランサー』11abを片付けに行った。
が、及ばず…。
思ったよりよい天気と喜びながら、胎内巡りを下りる。

瑞々しい6月の緑が美しい。
窓岩リッジを見上げる。

少し倒れている部分が2p目『フリーランサー』だ。
1998年に吉田和正氏がオンサイトでフリー化した、すぐ横にアブミルートがあるラインだ。
しかし、オンサイトでフリー化って、どういう状況を言うのだろう? クラック使って登ったのかな?
エイドルートは2009年に登っている。
本ブログ内にあるが、記述が適当すぎてちっとも役に立たない。
1p目3級リード。

早速の高度感。赤岩本では「残置が多く小さいカムもよく決まる」とある。リングボルトを含む残置が多いのはわかったが、「小さいカムが決まる」は、よくわからなかった。
2p目取付からミミズク岩稜に目をやると、ミサゴらしき猛禽の巣があった。

岩塔好き仲間だが、やつらは飛べる。
さて、『フリーランサー』トライ。
下の方のハーケンを取る取らないで変わるが、ピン数は6。
21mにしては、少ない。
でも、絶対落とす気で行った。
そして、核心部を8割越えた。
傾斜があるので休みにくかったが、2m戻ってレストするなど粘った。
だが、最終ピン手前のムーブがスムーズに組み立てきれず。
力負けのテンション。
悔しい。
その後何とか最終ピンを取り、核心最後のガバに手をかけるがここでもテンション。
久々の本気のパンプを感じつつ何とか終了点へ。
下りて、KGさんと交代。

やはり核心でテンション。
2人とも敗退。
このまま窓岩リッジを抜けるため、荷揚げして2p終了点にたどり着いた。
ここは落ち着かないので、すぐ3pをリード。
第1コルで大休止。
4p目もリード。

赤岩本の絵の通り、写真の凹みが第2コルだ。
第2コルは眺めがよい。

5p目、KGさんリード。
難解そうに見えたが、リッジの東面に沿って右上していくだけ。

下が切れ落ち高度感抜群の箇所があった。
写真の場所がそうだが、残置ハーケンが連打されていて安心。
ここまでも残置は豊富。
全体を通して、カム類はなくてもなんとかなる。
6p目リード。

急斜面を登るだけ。終了点手前で念のため立ち木でランニングを取った。
後はクライマックスの窓くぐりを残すだけなのでのんびりしていると、雨が降ってきた。
窓のアゴの下なので、ちょうど雨宿りができる。
眺めを堪能しながらのんびり過ごす。
そしてクライマックスの窓くぐり。

止んだと思った雨が、窓をくぐり始めた時けっこう強く降ってきた。
この窓は雨を防がない…。
『フリーランサー』を順番に登り、荷揚げと大休止2回取って約4時間。
13時には峠に戻ったが、雨が止まないのでクライミング活動終了。
厄介な場所の宿題だが、歳を取っても悔しさを感じる幸せと、あちこちに行きたいところがある幸せを噛みしめた。