赤編です。
まずはカベルネ・ソーヴィニヨンから。
〈Ca'del Vispo〉2003 Rosso IGT Toscana Fondatore
カベルネ・ソーヴィニヨンは
New Worldワイン以外は混醸するのが主流だそうで、
こちらもカベルネ・フランと半分ずつの混醸です。
濃い目のしっかりとした色。
タンニンと酸味を感じる香り。
味わいは軽めで親しみやすく、酸味がありつつちょっと枯れた感じ。
渋くはないです。
カベルネはブドウの粒がかなり小さいので、
醸造する際、必然的に皮がたくさん使われることになり、
それがタンニンに繋がるそうです。
とてもカッコ良いラベルで、お手頃&親しみやすいワインなのですが、
もしかしてもう日本には入ってこなくなるかも・・・とのこと。
なんか、生産者のおうちがゴタゴタしちゃっているのだそうです
色々ありますねー(笑)
続いてピノ・ノワール。
Noirはフランス語なので、イタリアではピノ・ネロと呼ばれます。
Pinot Nero Riserva 2006 St.Maddalena
ノワール=黒、という名前がついているので
黒っぽい赤を想像するのですが、
想像に反して明るく可愛い色合い。
華やかなベリーのような香りで、
鉱物っぽさを感じさせるしっかりした味わい。
個人的には何となくハチミツを連想しました。
甘ったるくはないのですけど。
こちらはカベルネとは反対に、混醸することはほとんど無いそうです。
ここで、チーズが登場。
チーズの説明を一通り聞いた山本さん、
「白に合いそうだね・・・」と(笑)
まぁそれはそれとして、適当につまんでワインを飲むと、
驚くほどワインの味が軽く感じられ、飲みやすくなってます。
そう山本さんに言うと、
「チーズの油分が舌に膜を張るから、
ワインのインキーさ(まとわりつく感)が消えるんです。」とのこと。
なるほど!
だから
あのソムリエの方も「チーズもあまり食べない方がいいわね。」
とおっしゃってたんですね!
食事として楽しむには、
ワインとチーズはとても相性が良いのでしょうが、
ワインを味わうにはジャマをしてしまうこともあるんですねー。
いきなりあれこれ食べてワインを飲んでしまったら、
ワイン本来の味を感じ取るのは難しくなってしまう、と。
学習、学習。
あと、水も舌をふやかすからあまりたくさん飲んじゃダメ、
とおっしゃってました。
なので、今回もゴクゴク飲まずに、舌を洗う程度にしてみました。
後から考えれば考えるほど、そのソムリエの方は
短時間でためになることを色々お話してくださったのだなぁ、と。
また来年お会いできるかしら。
今度は少しは勉強していきますからっ
・・・話が逸れました
最後はメルローです。
〈Rocca Bernarda〉2004 Vino Rosso Centis Merlot
こちらはカベルネよりさらに濃厚な色。
香りに華やかさは感じませんが、
どっしりとしたタンニンがあり、シルキーな味わいは一番好みです!
待ってました!って感じ(笑)
このCentisシリーズはブドウの出来が良い年にのみ作られるのだそうで、
最近だと、2004年のトスカーナは美味い!のだそうです。
このワインの生産者、Rocca Bernardaは白の2本目と同じところですが、
ここはピコリットというドルチェワインがとても有名なのだそう。
そして、このワイナリーの所有者はマルタ騎士団って・・・
なんかむかーし、世界史の教科書にそんな名前が載ってたような・・・(笑)
試飲でいただいたのは以上で、
最後に地下のカーヴから山本さんが
ラベルを隠してワインを1本選んでいらっしゃって、
「ブドウ品種は何でしょう?」のブラインド。
混醸、とポロッと言ってしまわれたので、
ピノじゃないね、と(笑)
正解はこちらのワインでした。
一気に画質が悪いです
〈Badia di Morona〉N'antia 2004
会場ではセパージュ(ブドウ品種)は
カベルネとメルロー半々、とおっしゃってました・・・が。
今HPを見てみたところ、
カベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロー30%、
カベルネ・フラン10%となっておりますよ~?(笑)
ボトル違い?
以前はカベルネ&メルローのみだったのが、
この年はフランが入っている・・・らしい?
ま、そんなナンティアです(笑)
香りは割と華やかな酸味がありつつ、
しっかりめの味わいでした。
個人的にはその前のメルローが好きだったので、
ナンティアの印象がちょっと薄いです
約2時間でワイン会終了。
次回は産地かな?という話だったのですが、
まだ国際品種のシラーとかあるし、
地ブドウでもサンジョヴェーゼとかやってもいいし・・・、
ってことで、もう1回セパージュの会になりそうです。
楽しみです。
(参加する気満々
)
いやー、だって普段それほどしっかりと、
あれこれ味わう機会って無いですもん。
大抵食事しながらだし、おしゃべりしながらだし、
「美味し~い」で終わっちゃいますからねぇ。
グラスワインになると、いただける種類も限られちゃうし。
で、翌日は声楽のリハだった私。
そして結構遠方まで帰らなきゃなお母様。
どちらも「ワイン会終わったらサクッと帰る」
つもりだったのですが、
せっかくだから飲みたいね、と(爆)
3人で1本なら余裕でしょ、という話になり、しかもお母様が
「じゃあそのワインは私がご馳走するわ」と。
予算を伝えて持ってきてくださったワインは3種。
ラベルの第一印象は一番左、次が右で真ん中はイマイチかな・・・と。
流れ的には真ん中(カベルネだったかな?)か
右(メルロー)が宜しいかと、
という店長さんの説明に、じゃあメルローにする?
となりかけたのですが、
とても気になるラベルなので「こっちは何ですか?」と聞くと、
「カベルネ・フラン100%なので今日の内容とは違うのですが、
前回のワイン会で大絶賛だったものなんです。」と。
お値段を聞いて「うぉっ!」と思っていたら、
「そんなに美味しいならそれにしましょう。せっかくだもの。
美味しいのが飲みたいわ。」と、鶴の一声
お母様、ありがとうございますっ!!
そしてラベル買いってやっぱりアリなんだな、と再認識。
ワインのお勉強をした後に、原始的な発想に戻るヤツ
そんなワインがこちらです。
〈Le Macchiole〉Paleo Rosso 2004
どっしりとした濃い色で、タンニンを感じる香り。
そして驚くほど静かだけどしっかりした味わい。
まさにシルキーで、密度の濃さを感じます。
イヤな味が全くなくて、こっくりと入っていく感じ。
「美味しい・・・」と、静かに感動する3人。
「あ、これ美味しい♪」と、軽く盛り上がるような味じゃなくて、
しみじみと「美味しい」と感じるお味。
黒いドレスを身にまとい、レースの扇子を持って
ゆったりとカウチに寄りかかって座る、妙齢の女性、なイメージ。
今回思ったのですけど、
赤ワインは人が思い浮かぶけど、白ワインは風景が思い浮かびますね。
個人的な感覚ですけど。
あれこれ検索してたら2003年ものでしたが、
マキシム・ド・パリでは25400円もしました!
たっかーーーい!!
倍近いお値段ですがな。
美味しいワインの余韻にひたりながら、
ほくほくと家路につきました。
あらためて、お母様、ありがとう