萩尾望都原作の「エッグスタンド」の舞台化です。
事前に原作読まなきゃ、とググると
なぜか「訪問者」が出てきて、あれ?と。
手元にある訪問者を見ると、エッグスタンドも収録されてました。
短編なのね。
で、事前に読みましたが・・・
暗いなぁ、と。
メイン3人のうち2人死んじゃいますからね。
ま、そこはうまいこと料理してくれるかなーと。
Noirチームのメイン3人。ラウル:松本慎也
ルイーズ:曽世海司
マルシャン:岩崎大
曽世さんの普通の大人の女性、久しぶり~♪
前回も女性だったけど、女子高生だったしねww
舞台は第二次大戦中のパリ。
公園で起きた殺人事件現場で偶然居合わせたラウルとルイーズ。
行くところがない、という少年・ラウルと
キャバレーで働くルイーズは一緒に暮らすことに。
そこに、レジスタンスのマルシャンもやってきて…。
ルイーズは実はユダヤ系で、
先にパリへ行っていた父を追って、ベルリンから一人逃げてきた女の子。
でも父はおらず、キャバレーの踊り子をして生計を立てています。
曽世ルイーズは、控えめだけど知的で芯の強い感じで
身の上を話す場面はグッときました。
ただ、もうちょっとキレイになるはずなんだけどなぁ・・・
メイクかなぁ・・・??
ルイーズは、ゲシュタポに追われて逃げた屋根から落ちて死んでしまいます。
舞台下手奥の八百屋舞台から、あぁ~落ちる!!
という瞬間に暗転して、実際に落ちる場面は見せないのですが
その「危ない!!」という場面の見せ方が上手いです。
照明さんも合わせやすいんじゃないかな。
タイミング合わないと、結構間抜けな感じになっちゃいますからね
マルシャンは、戦争で妻子を亡くし、
今はレジスタンス活動をするフランス人。
岩崎マルシャンは、ルイーズへの愛が感じられて良かったですねぇ。
公園からトコトコついてきてしまったラウル。
実は何人も人を殺しているんですけどね。
松本ラウルは1点の曇りもなく純粋無垢で、
愛することと、命を奪うことが、矛盾なく一致している少年。
可愛い!!
それまでは、人に指示されるままターゲットに近づいて、
関係を持ってから殺すのラウルが、
ルイーズが死んでしまった後、復讐から「黒い目の男」
を殺しに行く場面。
それまでのつかみどころのない、ふわふわした雰囲気から
自我が芽生えたというか・・・彼自身の意志が感じられて
ぞくぞくしました。
ルイーズにキスをされて、涙を流すラウル。
それが何の涙か分からないのだけど、
もし、ルイーズが生きていたら、やり直せたのかなぁ。。。
その中で、逞しさと明るさをもたらしてくれるのが
奥田君演じるバスク爺さん!w
ちょっと耳が遠いせいで、声がでかい爺さんを好演
きっとこの爺さんなら、戦火も生き延びるだろうな、
と希望を感じさせてくれました。
セットはとってもシンプル。
八百屋舞台と、舞台上にぶら下がる輪っか。
この輪っかが、客席前方からだと卵型に見えるけど、
後方だと真ん丸に見えるんですって。
シンプルゆえに、色々想像力をかきたてられます。
とても哀しい作品です。
上演時間が1時間半程度なのが、見やすくて良いですね。
イベントがあっても、それほど帰りが遅くなりません。
この日は写真撮影イベントでした~。
アップして良いってことなので、何枚か・・・
左から、岩崎マルシャン、松本ラウル、曽世ルイーズ。
マルシャン、原作だとちょっとくたびれたオッサン風(失礼!)なのですが、
やはりこれくらいのビジュアルが良いですよね~。
曽世さん、横顔がキレイ・・・
なんか遠近が面白い写真が撮れていたのでw
とにかく枚数撮りまくれば、何枚かはいい写真があるだろうと
撮って撮って撮りまくって、150枚くらい撮ってました(爆)
20日までやってま~す