先日、久しぶりに出張のため大阪を訪れた際、仕事を終えた後に日本橋に足を運んでみた。目当てはオーディオファンの間では知らぬ者がいない有名ショップ「逸品館」が展開するオリジナルブランド・AIRBOW(エアボウ)の製品を試聴するためである。
とはいえ、私にはあまり時間が無く、聴けたのはCDプレーヤーのSA8004/StudioとプリメインアンプのPM8004/Studio及びPM7004/Live、そしてスピーカーのIMAGE11/KAI2の組み合わせのみである。
型番からも分かるように、CDプレーヤーとプリメインアンプはMARANTZ製品をベースにした改造モデル、スピーカーはスウェーデンのaudio pro社の製品に手を加えたものだ。正直言って、私はMARANTZのアンプ類を信用していない。中高域のクセが強すぎて繋ぐスピーカーを選んでしまうからだ。このショップがそのあたりをどう対処しているかとても興味があった。
実際に聴いてみると、なるほどノーマル仕様とは別物だという印象を受ける。中高域の饒舌さを(聴感上で)抑えるために、中低域にガッシリとした骨格が付与されており、スピーカーに対する汎用性を格段に向上させている。しかも、情報量や解像度に関してもノーマル仕様よりも追い込んでいる印象がある。これはなかなか良い製品だ。
しかし、当然のことながらMARANTZ製品よりも価格は高くなる。ちなみにノーマルのPM8004は実売価格が8万円弱であるのに対し、PM8004/Studioは15万円だ。15万円も出すのならばあと数万円加えるだけでMARANTZの上級機であるPM-13S2が買えるではないか。ちなみにPM-13S2はMARANTZ製品の中にあって最も(音色面で)使いやすいモデルだ。
しかも、いくら上手く改造されているといっても、ベースになるPM8004もPM7004も10万円以下の製品だ。外見も価格相応の訴求力しか発揮しない。所有満足度の点ではイマイチではないだろうか。
MARANTZなどの既存の製品を元にするのではなく、完全なオリジナルで勝負しても面白いと思う。このショップにはそれを可能にする技術力も企画力もあるはずだ。
とはいえ、同じ改造品であるIMAGE11/KAI2の印象は上々だった。“切れ味が良く、明瞭なサウンドを提供する”というキャッチフレーズ通りの音で、しかもいくら聴いても疲れないし、指向性が緩やかでセッティングも楽だ。これが42,900円で手に入る。お買い得商品の最たる物だろう。
最後に、AIRBOWモデルではないがaudio proのスピーカーBLACK PEARL V3も試聴した。このモデルは初めて聴くが、明るく透明感の高い音で、特にヴォーカルの実体感は特筆できる。音場も前後の距離感が良く出てナチュラルさを失わない。実売価格は6万円台だが、コストパフォーマンスは相当に高いようだ。
オーディオ専門ショップというと、どうしてもマニア御用達のハイエンドモデル中心という先入観があるが、「逸品館」は一般ピープルにも手を出しやすい商品を勧めてくるところも人気の理由だろう。今後このショップが推奨するモデルはチェックしていきたいと思う。
とはいえ、私にはあまり時間が無く、聴けたのはCDプレーヤーのSA8004/StudioとプリメインアンプのPM8004/Studio及びPM7004/Live、そしてスピーカーのIMAGE11/KAI2の組み合わせのみである。
型番からも分かるように、CDプレーヤーとプリメインアンプはMARANTZ製品をベースにした改造モデル、スピーカーはスウェーデンのaudio pro社の製品に手を加えたものだ。正直言って、私はMARANTZのアンプ類を信用していない。中高域のクセが強すぎて繋ぐスピーカーを選んでしまうからだ。このショップがそのあたりをどう対処しているかとても興味があった。
実際に聴いてみると、なるほどノーマル仕様とは別物だという印象を受ける。中高域の饒舌さを(聴感上で)抑えるために、中低域にガッシリとした骨格が付与されており、スピーカーに対する汎用性を格段に向上させている。しかも、情報量や解像度に関してもノーマル仕様よりも追い込んでいる印象がある。これはなかなか良い製品だ。
しかし、当然のことながらMARANTZ製品よりも価格は高くなる。ちなみにノーマルのPM8004は実売価格が8万円弱であるのに対し、PM8004/Studioは15万円だ。15万円も出すのならばあと数万円加えるだけでMARANTZの上級機であるPM-13S2が買えるではないか。ちなみにPM-13S2はMARANTZ製品の中にあって最も(音色面で)使いやすいモデルだ。
しかも、いくら上手く改造されているといっても、ベースになるPM8004もPM7004も10万円以下の製品だ。外見も価格相応の訴求力しか発揮しない。所有満足度の点ではイマイチではないだろうか。
MARANTZなどの既存の製品を元にするのではなく、完全なオリジナルで勝負しても面白いと思う。このショップにはそれを可能にする技術力も企画力もあるはずだ。
とはいえ、同じ改造品であるIMAGE11/KAI2の印象は上々だった。“切れ味が良く、明瞭なサウンドを提供する”というキャッチフレーズ通りの音で、しかもいくら聴いても疲れないし、指向性が緩やかでセッティングも楽だ。これが42,900円で手に入る。お買い得商品の最たる物だろう。
最後に、AIRBOWモデルではないがaudio proのスピーカーBLACK PEARL V3も試聴した。このモデルは初めて聴くが、明るく透明感の高い音で、特にヴォーカルの実体感は特筆できる。音場も前後の距離感が良く出てナチュラルさを失わない。実売価格は6万円台だが、コストパフォーマンスは相当に高いようだ。
オーディオ専門ショップというと、どうしてもマニア御用達のハイエンドモデル中心という先入観があるが、「逸品館」は一般ピープルにも手を出しやすい商品を勧めてくるところも人気の理由だろう。今後このショップが推奨するモデルはチェックしていきたいと思う。