はこがゆく

~ フランスからモーリシャスへ ~

人の時間を奪うな

2020-08-31 16:40:37 | モーリシャス:日常生活
座礁事故が起きて、色々な人からの問い合わせが激増した。
取材依頼、通訳、翻訳、記事執筆など。

しかし残念ながら人の時間を奪うことに罪悪感がなかったり、
安い報酬で仕事を依頼することに抵抗感がなかったりする人が案外多い。
(「安い」に関しては主観も入るが。)
こういう依頼が多い、と感じるのは私がナメられているからだろう。

無名のフリーランスはナメられる。

今回の件に関しては、初めはできることはなるべく協力したい
(報酬も時間も目をつぶって)と思っていた。
が、そうするとあまりにも時間泥棒が多くて辟易したので
今は納得できない依頼は断っている。
しかも時間泥棒の多くは、会社員や公務員で
自分は報酬をもらっておきながら、こちらに何かを依頼してくる。

時間は人生で最も大事なものの一つ、と私は思っているので
その時間を奪おうとする行為には強い嫌悪感を覚える。

私も人の時間を取らせずに済む方法を考えること、
時間を使わせる時は必要最小限の時間で済ませること、
を今まで以上に気をつけたいと思う。









ニュース23

2020-08-17 18:37:53 | Weblog
ワカシオ関連:TBS「ニュース23」の取材協力
(現地取材及びインタビュー)をした。今晩放送予定。

テレビ用の取材は通常業務ではないため
使用機材はスマホのみ。

現地の人へのインタビューの際「テレビのくせにスマホかよ」
と内心思われているのではないかと思うと、ちょっと恥ずかしかった。

新型コロナ対策でモーリシャスに渡航制限がかかっている中
記者を派遣する選択肢もなく、テレビ局にとっても苦肉の策に違いない。

なぜ取材に応じるか

2020-08-14 22:03:28 | モーリシャス:日常生活
日本のメディアからの取材依頼が多く
とても落ち着かない1週間。

事故内容を把握してきっちりとした仕事をしている
という印象を与える番組担当者もいれば、
まったく事前勉強をしているようにも見受けられず
リサーチ作業を無償で投げられたような印象を受ける
番組担当者までいろいろ。

この人たちにとって、私が取材を受けている理由なんて
どうでもいいんだろうなと思いつつ、それでも話した。
誰かが伝える義務があると思うから。

モーリシャスは日本の多くの人にとっては
どこにあるかもよくわからない遠い国。
関心もなければ自分に影響もない国。

でも、その国の人は日本の会社の起こしたことで
大きな被害を受けている。
環境に対する被害が甚大なだけではない。
新型コロナ対策で国境封鎖が続く中、観光業を始めとして
失業者が増えている。追い打ちをかけてのこの事故。
経済的にも大きなダメージになるだろう。

ことの重大さが伝わっていればと思う。




NHK ニュース7

2020-08-14 17:56:19 | モーリシャス:ニュース
モーリシャスのワカシオ座礁事故関連で
今日14日(金)19時からのNHK「ニュース7」の取材を受けました。

取材中「この事故のことをちゃんと日本の人たちに伝えたい」
と言ってもらい、こちらも協力したいと今まで以上に思う取材でした。

他局での経験を踏まえると、私が出るかどうかはわかりませんが、
番組担当者の方の真摯な態度を見ると、
私のことはともかく価値のあるものを放送されるのではないかな、
と期待しています。

ワカシオ座礁 今日の状況

2020-08-12 18:12:52 | モーリシャス:ニュース
まず今の状況。

週明けから現場にはフランス、インドからの
重油回収作業の援助隊が駆けつけ、作業にあたっている。
現在は船内からの重油回収作業が続いており、
予定通り行けば12日今日中に終了する予定。

合わせて事故現場近辺の小中学校は重油からの揮発性物質による
健康被害の影響を考慮して、閉校が続行中。

で、私はといえば明日13日8時から放送の
フジテレビの「とくダネ!」という番組のために取材を受けた。
生放送なので放送時間は今のところ未定。

番組制作者にとっては在住日本人なら誰でもいいんだろう、という意味で
私が受ける意味はないだろうとは思う。
テレビのニュースでよくある「一般市民が嘆き悲しんでいます」わーっ!
みたいな絵が本当は欲しいんだろうな、とか思ってしまうし。
でもモーリシャスにとっては史上最悪の環境被害で
こちらでは連日新聞の1面を飾るような大事故。
日本に住む人にも知ってもらいたい、という気持ちもあるので
取材を受けている。


ニュース23

2020-08-11 03:43:43 | モーリシャス:ニュース
8月10日(今日)、TBS のニュース23に出た。
日本の貨物船「ワカシオ」座礁の事件を受けて
モーリシャス在住日本人に状況を聞く、という内容。
ほんの数分。

事後報告になってしまったのは、今日インタビューされ
番組が放送されるまでどの程度出るかもわからなかったため。

事前準備もほとんどなく、テレビ電話でのインタビュー。
まともに話せたか、判断できなかったけれど
放送されたものを見たらボロが出ない感じでうまく編集されていたし
内容的にも伝えたかったことが歪められることなく使われていた。
取材してくれた方が伝えたかったことと
私が話したことに乖離がなかったからかもしれないが
このように扱ってもらえて良かった。

日本にいる多くの人にとっては実感がわかないであろう
この小国で起こった事故で、モーリシャスの人々が
どういう状況にあるのか、少しでも伝えられていたら、と思う。


大型貨物船事故

2020-08-08 23:56:54 | モーリシャス:お国事情
今では日本のメディアでも報道されているので
ここで細かく紹介する必要もないかと思うが一応おさらいする。

国内船主の長鋪(ながしき)汽船が保有・管理し、
商船三井が運航する大型貨物船「WAKASHIO(わかしお)」(パナマ籍)がモーリシャス島南東沖で
7月25日に座礁し船体が損傷、8月6日に燃料油が流出した。

今日にはフランス領レユニオンからも事故対策援助チームが到着、
事態の収拾にあたることになっている。
こういう時にしのごの言わず助けるフランスの対応の早さはさすが。

また、日本では報道されていないが
NGOや市民ボランティアが燃料拡散を防ぐべくオイルフェンスを作るために動いており、
そのために髪の毛を寄付する動きが出ている。
髪の毛は油を吸い取るのに適しているらしく、今までも世界の他地域で
石油流出事故があった際に使われている方法。
ネットに刈り取った草やら髪の毛を束ねて入れて、
それをチューブ状にしたものをオイルフェンスとして使う。

初めて「髪の毛を寄付しましょう」と聞いた時には
またガセネタか?と思ってしまったのだけど、私が無知なだけだった。

モーリシャス政府は技術も物資もないこともあり
大した対応はできておらず、フランスなどの他国に支援を求めている。
他方、一般市民は漏れが報告されるといち早く動き出した印象。

モーリシャス人は予定外のことが起こることに慣れているので
非常時に対する対応力が高い。
と思ったが、日本でも地震の際の市民ボランティアの対応は迅速なので、
これに関しては日本とモーリシャスの差ではないのかもしれない。
コモンセンスで対応できる事象に関しては国を問わず
一般市民レベルの方が政府よりも素早く対応できるということなのかも。
それ以上の作業、例えば燃料を海から回収する、とかになると
技術的に限界があるので一般市民だけでは対応できないけれど。

インド洋の貴婦人と呼ばれ、
エメラルドブルーのラグーンを売りにしている観光地
モーリシャスにおいて、石油流出事故が起こるとは。
いたたまれない気持ちになる。