はこがゆく

~ フランスからモーリシャスへ ~

ほぼコロナセーフ

2020-11-29 16:16:07 | モーリシャス:日常生活
コロナに関して。
モーリシャスは外出禁止や国境閉鎖などの対策もあってか
長くコロナセーフだった。
コロナセーフとは陽性者は0ではないが、
海外から渡航して来た人の中に検疫隔離中に陽性が
発見されたケースのみで国内での感染者はいない、という意味。

数日前に、検疫隔離後帰宅した人の中に陽性者が発見され、
一時SNSなどで騒ぎになったが、コンタクトトレーシングで
今のところ押さえられた模様。よかった。

そんな状況のため、マスク着用が義務付けられているとはいえ
顎や首にマスクをしたり、耳にかけているだけの人も少なくない。
顔の周りに申し訳程度につけているのは、マスク非着用の場合、
罰金なので、それを避けるためだろうと思われる。

世界中でまだまだ収束しない中、
コロナを恐れることなく外出できるのは助かっている。
が、経済的には深刻な影響が出ているように見受けられる。

現在は一部航空便は再開しており、基本的には誰でも
モーリシャスに来ることができるが、全員14日間の
検疫隔離が義務付けられている。場所は検疫隔離用に
指定されたホテルで、基本的には部屋から出られないらしい。
対象施設は3つ星から5つ星のホテルがあり、
渡航者は航空券の予約時に検疫隔離先も予約する必要がある。有料。

私もそろそろ日本に行きたい気持ちは山々だが
モーリシャスに戻って来ての14日間の検疫隔離
(しかも子供と)を考えると行く気になれない。

14日間の検疫隔離義務の解除に関して
ワクチンができたら、とかヨーロッパでコロナが収束してきたら、
とか噂は色々聞く。
気持ちはわからないではないが、いつまで続けるつもりだろう。

マンゴーの季節

2020-11-10 23:17:24 | モーリシャス:食
お隣さんの庭から伸びてきている枝に付いているマンゴー
そろそろ熟してきた。

マンゴーにも、申し分なくおいしいものもあれば、
繊維質がやたら多いもの、甘みがあまりないものなど
いろいろな種類がある。
お隣さんのは小さいけど繊維が多すぎず、
甘くて香りも良く、美味しい。

地元の市場でも季節になると売っているのだが
あまり甘くないもの、繊維の多いものも多い。
トマトでも品種改良しまくって
甘くておいしいものばかり売っている日本でなら、
おそらくマンゴーも美味しいものしか売らないだろう。
モーリシャスの野菜・果物はよく言えば自然のまま。

モーリシャスには熟す前の緑色のマンゴーを収穫して
アシャールというスパイシーな浅漬けにする人もいる。
だから私からするとあまりおいしくないマンゴーにも
ニーズがあるのかもしれない。

我が家は専ら果物として、甘いのを期待して食べる。
今年は庭師さんに先を越されないうちに
我が家の分も確保しなければ!

コンビニ感覚で本当の「支援」なんてできない

2020-11-08 22:58:59 | モーリシャス:日常生活
モーリシャスで座礁事故が起きて数ヶ月。
これまで日本から色々な問い合わせがあった。

重油流出が確認された直後はまだ回収・清掃のめどが
立っていなかったので、この事故がモーリシャスの人々、経済に
与えうる深刻な影響について私自身も発信していた。

が、現在は回収・清掃に関しては専門業者が入っており
ぱっと見にはかなり順調に作業は進んでおり
当初危惧されたような危機的状況からは脱している。
自然に対する長期的影響に関してはまだ不明ではあるが。

加えて経済的に打撃を受けている人は現場近くに住み
海を生活の糧としている人たちで、それは
モーリシャス全体から見ればごく一部。
こういうことは日本の大手メディアからのニーズはないので
広くは発信できずにいる。

だが、そんな情報は入ってこない日本にいる人からの問い合わせは
未だに「モーリシャスを救おう!」的トーン。
ありがたいのだが、現状とはあまり一致していない。

現場を見ない先進国からの「途上国の貧しい人々を救おう」的な活動は
残念ながらイメージ先行型で、自己満足的になりがちなのだろう。

例えば寄付に関して、本当に困っている人を確実に継続的に支援しており
かつお金の使途に関してもクリアな団体を私は知らない。
脳裏に浮かぶのは、事故直後話を聞かせてくれた現場付近の漁師さん。
彼を支援するような活動をしている人はどこかにいるのか。
人の善意を利用して、モーリシャスの重油清掃をビジネスの口実にし
儲けようとしている日本の業者もあるようだ。

「なんか私いいことしてる。」と思いたいだけなら
そういうのに乗っかってちょっといい気分になればそれでいい。
が、本当に意味のあることをしたい場合、現状を正しく把握して
必要ならば適切なことを行うというのは大変な覚悟と労力のいる作業。

加えてそもそも現在のモーリシャスにおいては
座礁事故の影響よりも、Covidとその対策の結果起きている
経済的ダメージの方がよほど深刻だと私は思っている。

コンビニ感覚で寄付だ、支援だ、と善人ヅラするぐらいなら
国境封鎖が解除された暁にモーリシャスに来てお金を
落としてくれた方がよっぽどモーリシャスに住む人の助けにはなる。
もはや座礁事故とは関係ないけれど。

かくいう私は事故の影響を直接受けて困っている人の支援もしていないし、
Covidがらみで困っている人の支援もしていない。
遠くの悲劇に涙ぐみ、近くの悲劇に沈黙する。全く利己的だ。