元気のたね

ヘルスフィットネススペシャリストの浅田千鶴です  

人の痛み

2010-03-04 22:36:47 | 身体
Sさん 「先生~ 足を捻挫してから、腰の痛みを感じないんです。」
Sさんは 数ヶ月前から腰痛の運動療法に来られていました。

Chii 「そしたら、もう腰痛は なかった事にしましょうよ!?」

な~んてね!?

こんな事よくあるのです。
脳の仕業・・・


戦場で戦う兵士は 怪我を負って血を流していても必死に走って逃げる・・・
こんなシーンは 映画やドラマでしか見た事がないですが、実際に戦う兵士には 痛みよりも生死が最優先で痛みを感じなかったのでしょうね。 この怪我と痛みの強さのアンバランスが痛みの研究の始まりになったそうです。
Sさんにとっては 「今は 捻挫の方が最優先!」と脳が命令したのでしょう。

ちなみに・・・
1歳以下の子供は 痛みを伝える神経が確立していないために痛みを正確に捉えられないそうです。

大人になって、脳が発達すると・・・
痛みが 身体の異常を感知する感覚であり、不快な情動を伴う事によって「動かしたらダメよ!!」と警告信号を発信する役割ができるのですが、、、

「運動した方が早く治る!」と、痛みを押して間違ったリハビリをする人がいて、困る事があります。

もう一つ困る事は・・・
リハビリを患者さんと一緒にしていると、私も同じ場所が痛くなるのです!?!?
患部をマークして、関連痛や神経分布、筋肉の連鎖をイメージして、どんな運動プログラムが適しているか考えます。
イメージ! イメージ! イメージ!!・・・
すると、同じ場所が痛くなる事があるのです。
これ、脳の勘違い・・・
痛みを想像したときに脳が活動する部位は 怪我などで実際に痛みを感じる、ほぼ同じ部位なのだそうです。
その後、「私は 痛くない! 痛くない!!」と呪文のように唱え、脳に言い聞かせるのです。


私は それで痛みが無くなりますが、怪我や手術の傷が すっかり治っているのに、その後何カ月も何年も痛みが続く患者さんが いらっしゃいます。
脚を切断しても、無くなった脚のあたりに痛みを感じる幻肢痛というのもあります。
原因が無くなっているにも関わらず、痛みが消えないのは 身体の損傷を検知している脳に伝える痛覚回路そのものに異常が起き、誤作動する場合もあるそうです=神経障害性疼痛
どんな検査をしても原因がない場合、「もう大丈夫ですよ!」と、動きをアシストしてあげるだけで、痛みを感じず、動かせるようになる患者さんも いらっしゃいます。
しかし、残念ながら、痛みが取れない患者さんも いらっしゃいます。
(薬で治せる 脳が生む痛みhttp://scienceportal.jp/news/nikkeidigest/1001/100101.html 


私が 脳に負けず、脳を騙すのは 料理の時・・・
熱い熱い鍋、食器でも、
「熱くない!」と脳に言い聞かせます。
これは 触る時間も肝心です。 脳への伝達時間との競争なので、スピーディに短時間に限ります。
私が 触ったからと、主人が 触ると・・・
「あァ~~つ~~~!?!?」
身体のメカニズムを知るに越した事ありません。
主人は 私の手は おばはんの貫録としか思っていないでしょうが・・・。
もう一つ・・・
心が痛い時(悲しい時、辛い時)、腹筋100回します。
腹筋100回して腹筋が痛くなったら、心の痛みを忘れます!?
 
イチロー選手は こんなことを言っていました。
「痛覚では感じない・・・・・・・」
イチロー選手は 知っているのかも!?!?


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