チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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第185話 夏越大祓人形祭

2010年07月31日 | チエちゃん
 かあちゃん、それなあに?
 お母さんは、さっきから変な紙切れに、家族の名前と年齢を書きこんでいたのでした。

 これが?今日は、熊ん様の人形祭りだがらな
 人形祭り?

 毎年、7月30日は、熊野神社で夏越しの大祓い人形祭りが行われました。
祭りが近づくと、神社から、家族の人数分の小さな人型の紙が配られます。
それに、家族一人一人の名前と年齢を書き込み、息を三度吹きかけ、身体を撫でます。
特に、痛いところとか、具合の悪いところを念入りに撫でるのです。

 当日、その人形をもって熊野神社へお参りし、初穂料とともに納めます。
人形が私たちの代わりとなって、罪穢れが祓われるということです。

 また、神殿の真ん前には、茅の輪が設けられ、これを八の字に三度くぐりぬけると、夏中健康で過ごせるとも言われておりました。

 チエちゃんは、おじいちゃん、おばあちゃんと熊ん様へ出かけたものでしたが、人形を納めた後、しゃっちょこばって神前に座っていると、神主さんが人形に書かれた名前を何処そこの誰某と、祝詞の口調で読み上げるのが可笑しく、自分の名前が読み上げられると、こそばゆい感じがしたものでした。



 暑中お見舞い申し上げます。
 
 今年は、特に猛暑が続いていますので、どうぞご自愛くださいませ。