著者:あさのあつこ(光文社) 2009年
私がここの所、ハマっている弥勒シリーズ3作目です。
1作目、2作目と長編が続き、3作目は短編集。
岡っ引き 伊佐治の息子 太助 とその嫁 おけい の馴初めを描く「宵に咲く花」。
養女 おこま の誘拐事件に絡めて、おりんと出会い、清之介が武士を捨て、小間物問屋 遠野屋に婿入りするまでを描く「木練柿(こねりがき)」。
を含む4編。
一編ずつ一話で完結しながら、物語を進めてゆく。
私の一番好きな物語の書き方です。
過去のエピソードや、周りの人々の物語を加えることによって、物語の幅が広がってゆきます。
ますます、おもしろくなってきました。
タイトルの「木練柿」とは、木になったまま甘く熟する柿のことだそうです。