著者:あさのあつこ(光文社) 2007年
弥勒シリーズ2作目!
実は、このシリーズで最初に読んだのがこの作品です。
女郎が喉を裂かれて、次々と殺される・・・
一方、清之介を拉致する過去からの追手・・・
準主役の 小間物問屋 遠野屋清之介がとても魅力的に描かれています。
同心 木暮信次郎のセリフじゃないですが、
「こいつぁおもしれえ」なのです。
人ってのは、おもしれえ。
鬼より恐ろしく、蛇よりおぞましく、物の怪より剣呑だ。
そのくせ、健気で温かく純で、神々しくさえある。
・・・・・・
弥勒にも、夜叉にも、鬼にも仏にもなれるのが人なのだ。
身の内に弥勒を育み、夜叉を飼う。
鬼を潜ませ、仏を住まわせる。
ああ、おもしれえ。ぞくぞく背中が震えるじゃねえか。
あ~、おもしろかった!