チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

夏の朝

2008年08月14日 | チエの玉手箱
お気に入りの深夜放送が終わっても、このまま寝床に行くのはもったいないような気がして、雑誌などをパラパラめくる。
ふと気がつくと、カーテンの向こうが少し明るくなっている。
朝の気配。

戸外に出てみる。
ひんやりとした空気が、気持ちよい。
西の空に、ひとつ、ふたつ、星が残る。
藍のベールを1枚ずつ、はがして、山際が薄くなってくる。

聞こえてくるのは、まだ、サラシ川の水音だけ。
もう少しすれば、アブラゼミがジーとうるさく鳴きだすだろう。

スグリグミの葉に、セミの脱け殻を見つける。
一つ見つけると、あちらにも、こちらにも、セミの脱け殻がある。

ひまわりの向こうに、広がるスイカ畑。
グラジオラス、ポンポンダリア、アスターの花。

今日も、暑くなりそうだ。

いつの日にか、この土地を離れることになっても、
この景色だけは、忘れずにおこう

私は、そう思った。


    


最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
> うしさん (チエ)
2008-08-18 23:07:29
コメントありがとうございます。
「忘れないでおこう」と思いましたが、「ここを離れたい」とも思っていました。
青年期特有の自立したい気持ちでしょうか?
つづきは、ボチボチとしていきますよ。
今日もその第1弾(?)を書きました。

うしさんは幸せですよ。そうですね、そういう年齢になったのかもしれません。

私、悩んでいました。何を書いたらよいのか。
今、ちょっと吹っ切れたかも?

返信する
その土地を離れることは (うし)
2008-08-18 08:59:57
続きが聞きたいわ。
その土地を離れることになったのか。
忘れないでおこうと思ったあとのお話。

チエちゃんのようなことは何も感じないまま、いつの間にか年を重ねて、半径3㎞以内にずっと住んでいるうしです。当たり前の風景が当たり前のようにすぎていく。そのことのありがたみを感じるようになったのは、ほどよい年齢になったからかしら。

チエちゃんの見ている風景は、こことよく似ています。
返信する
> 谷やん (チエ)
2008-08-17 21:51:25
おだてても、何も出ませんよ~
でも、ありがとうございます。
返信する
情景が・・・ (谷やん)
2008-08-16 23:10:45
目に浮かびますねぇ・・・
作家の片岡義男は、情景をイメージさせる技量
を持った作家です。
チエちゃんは、少女版、片岡義男の世界かなぁ・・・
返信する
> starちゃん (チエ)
2008-08-15 22:54:31
コメントありがとうございます。
詩人? そんなことはないですよ~ テレちゃいます~
返信する
Unknown (starちゃん)
2008-08-15 08:27:13
う~~ん目に見える様です。
清清しい朝の風景画。。。
チエちゃん詩人だわ
返信する

コメントを投稿