プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

●ハンザ都市巡り序章

2005-05-26 10:20:21 | 日記・エッセイ・コラム
 明朝、関空を出発して「北ドイツ9日間」の旅が始まる。ドイツ訪問3回目にして、念願のハンザ都市を巡る旅が実現する。夫婦での海外旅行も20回を超えるが、今回のように期待で興奮した記憶はあまりない。2年前から計画していて、格好のツアーが見当たらなかったことに加え、事前の学習で訪問する都市への思い入れが強くなったから嬉しさもひとしおだ。

 ドイツ旅行と言えば、華やかさに彩られているロマンチック街道を筆頭に南ドイツが主流で人気が高い。北ドイツの旅はどちらかというとマイナーイメージだ。だが、本当のドイツの良さは13~17世紀にかけて北ヨーロッパに大勢力を誇った「ドイツハンザ」を抜きには語れないのではないかとさえ思っている。

 ハンザは、商人同士が共通の利益のために結びつき、都市を支配していた封建領主から独立した都市同盟を結成・発展した都市間経済共同体。14~15世紀にかけ隆盛を誇ったが、やがて組織体の脆弱さから衰退し始め、17世紀には姿を消した。経済活動と政治活動の隘路を見るようだ。

 今回のツアーで訪れるのは、ハンザの盟主といわれたリューベックをはじめ、ハンブルク、ブレーメン、ツェレ、ハーメルン、リューネブルク等々、いずれもハンザの隆盛・衰退の歴史舞台に登場する個性的な都市ばかりだ。「ハンザ」というキーワードを通して、ヨーロッパを覗いて見ると、現在のEU組織体の原型がそこにあるように思える。そして、したたかないドイツの底力を垣間見る気がしてならない。
 Auf Wiedersehen!