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コーチ日本1のkazuさんが満を持してブログに登場!教育コーチを日本に広めた第一人者として、東奔西走しています。

セレンディピティ

2015-11-11 06:23:32 | Weblog
英語には「セレンディピティ (serendipity)」
という言葉があります。

日本語に訳しづらい言葉なのですが、
あえて定義すれば、
「何かを探しているときに、
それとは別の価値あるものを偶然見つける力」
とでも言えばいいでしょうか。

言い方を換えれば、
「偶然を偶然として無視しない力」
「偶然を何かに関連づける力」
と表現することもできます。

例えば大陸移動説です。

大陸移動説を唱えたアルフレッド・ウェゲナーを紹介します。

大陸移動説とは、
地球上にある大陸は、
もともとひとつの塊であり、
それが時代とともに分裂したり、
移動したりして今の形になった・・・という学説です。

今でこそ大陸が移動することは常識となっていますが、
ウェゲナーがこの説を唱えた1912年当時は、
「あり得ない」とまったく受け入れられませんでした。

この大陸移動説が生まれたのは、
地図を見ていたウェゲナーが、
アフリカの西側と南米の東側が
パズルのようにピッタリ合いそうだという事実に
たまたま気づいたからでした。

多くの人は同じことに気づいた人は
他にもいたでしょう。

しかし、
それを「大陸移動」の可能性まで広げ、
関連づけて考えたことがウェゲナーの功績です。

わたしたちの身のまわりにあるものは、
よくよく調べてみると、
偶然から発明されたものばかりです。

他にも小麦のおかゆを炎天下に放置していたら、
偶然にできてしまったパン。
ブドウの果汁を瓶に入れておいたところ、
自然発酵して偶然生まれた飲み物がワインです。

電子レンジも航空機のレーダーを開発していた
パーシー・スベンサーが発明したものです。
あるときスベンサーは、
レーダーの実験をすると、
必ずポケットのチョコバーが溶けることに気が付きます。

そこでレーダーの前にポップコーンの粒を置いたところ、
見事に弾けることがわかりました。
この結果からスベンサーは、
実験で使っていたマイクロ波が調理器具に応用できる
と考えたのでした。

またこんな例があります。
ロッテ(ロッテ電子工業)では、
菓子袋に入れる酸化防止技術の研究をしていました。
ところが脱酸素剤の開発中、
実験で使っていた鉄粉が発熱してしまいます。

普通なら失敗として片づけられるのでしょうが、
研究者は
「菓子には入れられなくても、カイロとして使えるのではないか?」
と考えたのです。
1978年の2月、
ロッテはこの製品を「ホカロン」という商品 名で販売します。

これが、大ヒットとなったのはご存じの通りです。