Dec. 9 2005 プチ遭難

2005年12月09日 | 風の旅人日乗
12月9日 金曜日

 朝9時、スロープからサバニのM丸を降ろし、練習開始。気温23度。水温は25度。

昨日のフェリーでシーカヤックガイドのOは那覇に戻り、映画プロデューサーのK氏は那覇経由で東京に戻った。これからはオーナーのY氏、シーカヤッカーのU、そしてぼくの3人での練習だ。3人で、長さ9m近いM丸を漕ぎまわるのは辛いが、これも練習だ。

座間味港をぐるりと一回りし、ぼくのエーク(櫂)での舵取りの復習をしたところで、Y氏が一言、
「じゃあ、今日は阿嘉島まで行きましょうね」。
んー、、、。ぼくとUが固まった。阿嘉島は座間味の南隣にある島だが、その間に流れる潮は速く、しかも今日は強い北風。行きはまあなんとかなるかも知れないが、帰ってくるには、大変なことになりそう。しかも、本来は6人で乗る大きさのM丸に、たった3人。しかも、ぼくは昨日初めてエーク(櫂)による舵取りを知ったばかり。
サバニは波を被ると簡単に水舟(舷側が水没し、水を掻き出すはじから水が入ってきて、浮かび上がらない状態)になる。たった3人で、その状態になったときに対処できるのか・・・、
と思ったが、船主の意見に異論を唱える勇気がない。
「ハ、ハイ! では、い、行きますか…、」と語尾を震わせて従う。

結果は、ハイ、やっぱり大変なことになりました。遭難するかと思った。
阿嘉島まで行くのに、全力で漕ぎ続けて1時間15分。ハアハア。
阿嘉島で、船主のY氏は、秘かに用意してきた1000円札をビニール袋から出して、
「ビール、飲みましょうね」
と言って、ビールを3本買って我々に渡し、グビグビと飲んで、
「じゃあ、民宿のおばちゃんがおにぎり作って待ってるから帰りましょうね」。

帰りの航海。これはマジに本当に大変でした。向かい風と強い潮流の中、今度は1時間45分漕ぎっぱなしで、座間味島に生還。ハアハア。一時は、もう座間味島の土は踏めないかもしれない、と思った。
エベレスト登頂に成功し、無事ベースキャンプに帰ってきたような気持ちを、僭越ながら味わえたように思う。

昼食後、2時間ほど倒れたあと、午後3時から5時まで、Yオーナーのもう1隻の超小型サバニ、子M丸での、一人乗り漕ぎの練習を3人で交代で行う。
一人乗りサバニは、基本的には両舷を交互に漕ぐのではなく、片舷だけを漕いで、まっすぐ進ませなければならない。片舷だけを普通の漕ぎ方で漕ぐと、当然、舟は漕いでいる舷と反対方向にグルグル回る。これをまっすぐ進ませるには多少の技がいる。
しかし、以前、南半球のバヌアツ共和国で現地のアウトリガーカヌーを漕いだときに覚えた技を再利用して、結構うまく漕ぐことができ、Yオーナーから合格点をもらった。

夕食後、グッタグタに疲れ、そのまま布団に倒れこみたかったが、沖縄ではそうはいかない、今夜はYオーナーの友人宅に招かれて、泡盛三昧。