Dec.26 2005 シドニー・ホバート

2005年12月26日 | 風の旅人日乗
12月26日 月曜日

今日、オーストラリア東海岸の夏時間の午後1時、シドニー~ホバート・レースがスタートした。
クリスマス前に出された気象予報では、今年のレースでの風は弱く、不安定だとされていた。
しかし、今朝、スタート前に行われたウエザー・ブリーフィングでは、その予報が一部訂正された。

今日26日は、今日の日中は5から10ノットの弱い南東~南風。しかし夜半から27日の夜明けまでには、その風は北に変わる。風速は15ノット、25ノットと上がっていって、27日の夕方には30ノットに達するという。
今回のレースには5隻の全長30メートルのマキシ艇が出ているから(シドニー~ホバートレースに参加できるのは、最大長さが30メートルの艇まで、と決められている)、この風だと、コースレコードが出る可能性が高い。
但し、その前に問題がある。
「28日の夜明け前に、レースフリートは非常に強い西風が吹き荒れる嵐に遭遇することになり、その嵐は最大12時間続く」という警報が出されているからだ。
コースレコードを狙うマキシ艇団は、その西風が吹き始める前までにタスマニア島のストーム湾を走り抜けていれば問題ないが、それに遅れると、フィニッシュまでの80マイルほどを風に向って走らなければならなくなる。

マキシ艇団よりも小さい、大部分の艇団(約90隻)は、もっと辛い。
最大12時間続くと予想されているその嵐の中を、バス海峡の真っ只中で、真横からの波(最も危険だ)を受けながら走らなければならないからだ。

今年のこのレースは、自分なりの考えで乗らないことにしたのだが、日本にいても、やはりどうしても身近のことに感じてしまう。
ニュージーランド人、オーストラリア人の友人セーラーたちの健闘と、安全な航海を祈りたい。