現地時間の一昨夜(10日・土曜日)、英国で行われた試合結果です。
WBC/IBFミドル級戦:
王者ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)TKO5回1分57秒 挑戦者/IBFウェルター級王者ケル ブルック(英)
*試合後多くの記事を読み返してみると、それなりに善戦したブルックが最終的にゴロフキンの強打に捕まりTKO負けを喫した、というような記載がされています。しかし実際はゴロフキンからすれば予想以上に苦戦を強いられた試合内容のように思います。
初回半ば、左ボディーで英国人を追い詰めたゴロフキン。初回ですでに両者のパワーの違いが出てしまい、早期決着で終わるのでは?というスタートを切ったこの試合。しかし2回からブルックがその運動能力あふれるボクシングで、ミドル級の絶対王者に果敢に挑んでいきます。
素早い動きでゴロフキンの前進に対処していく挑戦者。動いては連打、連打を浴びせては動いてとカザフスタン人に的を絞らせません。「ゴロフキンの一方的な試合になるのでは?」という予想すらありましたがどうしてどうして。この回、圧倒的有利が予想されていたゴロフキンが鼻血を流し始めます。
(ブルックの動きについていけないゴロフキン)
3回、4回とゴロフキンが追い、それをブルックが迎え撃つ、という展開が続きます。普段ならこの辺りで完全にペースを握るゴロフキンですが、この試合に関していえばミス・ブローが目立ち、逆に苛立ちの表情を募らせていきます。変化といえば3回からブルックが頻りに自分の右目を気にし始めたことでしょうか。
(珍しくミス・プローが目立つ王者)
試合は意外な形で5回に訪れます。その回、プレッシャーを強めパンチをまとめ始めたゴロフキン。そんな中、ブルック陣営があっさりと白旗を振り試合はあっさりと終了。大きな山場を迎える前にカザフスタン人がその全勝記録に白星をまた一つ加えることに成功してしまいました。
(好試合はタオル投入で終了)
試合後のインタビューで、右目の眼窩(がんか)を痛めて(骨折?)した事を発表しているブルック。英国時間の月曜日(12日)のその手術を行うとの事です。
(苦しい試合に勝利したゴロフキン)
36戦中、最も苦戦した試合内容で勝利を収めたゴロフキン。4回終了時までの採点では、0対1(38-38x2、37-39)で若干リードを許していました。ちなみに私(Corleone)の4回終了時までの採点は、39対37でブルック、挑戦者が若干有利だったと見ました。
現在3つの王座を保持しているゴロフキンですが、ご存じの通り今回の試合にはもっとも長く保持しているWBA王座は争われてはおらず、その王座の防衛記録は16のまま。そのため、正式には元WBCジュニア・フェザー級(現スーパーバンタム)王者ウィルフレド ゴメス(プエルトリコ)の築き上げた世界王座17連続防衛記録に並んだ、とは言えないでしょうね。WBAからは、ゴロフキンから見て格下王者であるダニエル ジェイコブス(米)との王座統一戦を催促されているため、大記録に並ぶのは早くても数ヵ月先に持ち越しとなってしまいました。
現時点では引退状態にあるフロイド メイウェザー(米)。もしメイがリングに復帰しゴロフキンへ挑戦した場合はどのような試合になるのでしょうかね。この試合のゴロフキンを見る限り、ミドル級の体重で戦ってもメイにはアウトボクシングされような気がします。
しかしこれまでの世界戦18戦に登場し、そのすべてをKO/TKO勝利で終えているカザフスタン人。ボクサーとしてはまだまだ発展途上。今後も強くなっていくでしょうね。
ゴロフキンの記録でもう一つ付け加えることがあります。36戦全勝(33KO)という素晴らし戦績のゴロフキンは、これまでにダウンの経験はありません。
(リングサイドに姿を現した元フェザー級統一王者のナジーム ハメド。現役時代の面影は全くありません)
IBFバンタム級戦:
王者リー ハスキンス 判定3対0(115-113、116-112、117-111) 挑戦者スチュワート ホール(共に英)
*4年前、当時空位だった欧州王座を争った両選手。その時は大差の判定でハスキンスが勝利を収めています。今回の4年越しの再戦でもハスキンスが試合を有利に進めていきます。しかしホールも元世界王者の意地を見せ、後半戦はかなり競り合った試合を展開。今回は中差の判定でハスキンスがライバルを返り討ちにしています。
IBFフライ級戦:
王者ジョンリエル カシメロ(比)TKO10回1分57秒 挑戦者チャーリー エドワーズ(英)
*5月に北京のリングで同王座を獲得し2階級制覇を達成しているカシメロ。初の欧州遠征で英国のホープを退け初防衛に成功しています。
WBC/IBFミドル級戦:
王者ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)TKO5回1分57秒 挑戦者/IBFウェルター級王者ケル ブルック(英)
*試合後多くの記事を読み返してみると、それなりに善戦したブルックが最終的にゴロフキンの強打に捕まりTKO負けを喫した、というような記載がされています。しかし実際はゴロフキンからすれば予想以上に苦戦を強いられた試合内容のように思います。
初回半ば、左ボディーで英国人を追い詰めたゴロフキン。初回ですでに両者のパワーの違いが出てしまい、早期決着で終わるのでは?というスタートを切ったこの試合。しかし2回からブルックがその運動能力あふれるボクシングで、ミドル級の絶対王者に果敢に挑んでいきます。
素早い動きでゴロフキンの前進に対処していく挑戦者。動いては連打、連打を浴びせては動いてとカザフスタン人に的を絞らせません。「ゴロフキンの一方的な試合になるのでは?」という予想すらありましたがどうしてどうして。この回、圧倒的有利が予想されていたゴロフキンが鼻血を流し始めます。
(ブルックの動きについていけないゴロフキン)
3回、4回とゴロフキンが追い、それをブルックが迎え撃つ、という展開が続きます。普段ならこの辺りで完全にペースを握るゴロフキンですが、この試合に関していえばミス・ブローが目立ち、逆に苛立ちの表情を募らせていきます。変化といえば3回からブルックが頻りに自分の右目を気にし始めたことでしょうか。
(珍しくミス・プローが目立つ王者)
試合は意外な形で5回に訪れます。その回、プレッシャーを強めパンチをまとめ始めたゴロフキン。そんな中、ブルック陣営があっさりと白旗を振り試合はあっさりと終了。大きな山場を迎える前にカザフスタン人がその全勝記録に白星をまた一つ加えることに成功してしまいました。
(好試合はタオル投入で終了)
試合後のインタビューで、右目の眼窩(がんか)を痛めて(骨折?)した事を発表しているブルック。英国時間の月曜日(12日)のその手術を行うとの事です。
(苦しい試合に勝利したゴロフキン)
36戦中、最も苦戦した試合内容で勝利を収めたゴロフキン。4回終了時までの採点では、0対1(38-38x2、37-39)で若干リードを許していました。ちなみに私(Corleone)の4回終了時までの採点は、39対37でブルック、挑戦者が若干有利だったと見ました。
現在3つの王座を保持しているゴロフキンですが、ご存じの通り今回の試合にはもっとも長く保持しているWBA王座は争われてはおらず、その王座の防衛記録は16のまま。そのため、正式には元WBCジュニア・フェザー級(現スーパーバンタム)王者ウィルフレド ゴメス(プエルトリコ)の築き上げた世界王座17連続防衛記録に並んだ、とは言えないでしょうね。WBAからは、ゴロフキンから見て格下王者であるダニエル ジェイコブス(米)との王座統一戦を催促されているため、大記録に並ぶのは早くても数ヵ月先に持ち越しとなってしまいました。
現時点では引退状態にあるフロイド メイウェザー(米)。もしメイがリングに復帰しゴロフキンへ挑戦した場合はどのような試合になるのでしょうかね。この試合のゴロフキンを見る限り、ミドル級の体重で戦ってもメイにはアウトボクシングされような気がします。
しかしこれまでの世界戦18戦に登場し、そのすべてをKO/TKO勝利で終えているカザフスタン人。ボクサーとしてはまだまだ発展途上。今後も強くなっていくでしょうね。
ゴロフキンの記録でもう一つ付け加えることがあります。36戦全勝(33KO)という素晴らし戦績のゴロフキンは、これまでにダウンの経験はありません。
(リングサイドに姿を現した元フェザー級統一王者のナジーム ハメド。現役時代の面影は全くありません)
IBFバンタム級戦:
王者リー ハスキンス 判定3対0(115-113、116-112、117-111) 挑戦者スチュワート ホール(共に英)
*4年前、当時空位だった欧州王座を争った両選手。その時は大差の判定でハスキンスが勝利を収めています。今回の4年越しの再戦でもハスキンスが試合を有利に進めていきます。しかしホールも元世界王者の意地を見せ、後半戦はかなり競り合った試合を展開。今回は中差の判定でハスキンスがライバルを返り討ちにしています。
IBFフライ級戦:
王者ジョンリエル カシメロ(比)TKO10回1分57秒 挑戦者チャーリー エドワーズ(英)
*5月に北京のリングで同王座を獲得し2階級制覇を達成しているカシメロ。初の欧州遠征で英国のホープを退け初防衛に成功しています。