
兎追いしかの山
小鮒釣りしかの川
夢は今もめぐりて
忘れがたき故郷
両親もこの世を去り、家を継いだ兄も他界し、実家に帰る機会は年々減っていく。
両親が健在の時には、兄弟全員が揃い、車2台に分乗して、両親とともに行った年2回の温泉旅行は、20年以上も続き、今となっては懐かしい思い出となってしまった。


彼岸に入り、今日は久しぶりの墓参りに実家に帰るが、生憎の強い北風に見舞われ、ひどい砂埃のため墓参りは断念したものの、仏壇の前に集まった姉弟たちとの団欒に話が弾み、今まで知らなかった新しいエピソードに驚いたり、感心したりの時間はあっという間に過ぎてしまった。

行く度に様変わりする故郷の景色も、ところどころに昔の面影も残し、懐かしく思いながら、幼い頃に帰る瞬間が「忘れがたき故郷」なのだろうか。

一面に咲くピンクの花は、春の代表的な野草の一つ「ホトケノザ」。
花の下にある葉が茎を包み込むようになっていて、これを仏の蓮華座に見立てた名前だそうで、別名サンガイグサ(三階草)ともいわれるそうだ。
春の七草の「ホトケノザ」は「コオニタビラコ」をいい、この花とは別なのだそうです。
2006.03.19