生まれては苦界
死しては浄閑寺
死しては浄閑寺
花又花酔翁の句で知られる浄閑寺（じょうかんじ｝は【投げ込み寺】と呼ばれ、薄倖不運の遊女の骨の捨て場であったという。
地下鉄・三ノ輪駅の真後ろに位置する浄閑寺は作家・永井荷風も度々訪れ、次のように記している。
☆
哀れな娼婦が白骨のゆくえを知らうと思ふ人あらば
哀れな娼婦が悲しき運命の最後を弔はんと欲する人あらば
乞ふ吉原の花散る大門（おおもん）を出て
五十軒をすぎ 土手八丁
その堤を左へとたどりたどって行き給へよ。
☆
哀れな娼婦が白骨のゆくえを知らうと思ふ人あらば
哀れな娼婦が悲しき運命の最後を弔はんと欲する人あらば
乞ふ吉原の花散る大門（おおもん）を出て
五十軒をすぎ 土手八丁
その堤を左へとたどりたどって行き給へよ。
☆
寺の案内によると、浄閑寺に葬られた遊女は実に2万5千に及び、すべての遊女の本名、年令、生国、親許を探索することは不可能だという。
この寺の下を通る地下鉄工事のさいには、数多くの白骨が掘り出されたそうだ。
歌舞伎にもある籠釣瓶花街酔醒（かごつるべさとのえいざめ）の佐野次郎左衛門に殺された花魁（おいらん）八ッ橋や、年季明けを間近に控えながら、それ故に無理心中の犠牲となった若紫なども葬られている。
仇討ちに来た本庄兄弟が、白井権八に返り討ちにあい、弟助八が兄助七の首を洗うところを、助八も無残にも討ち果てたという首洗い井戸もある。
永井荷風の文学碑が寺の真後ろにあり
その辺りには遊女の供養塔や
この近くの山谷で労働に生き、労働に老いて
ひとり淋しく人生を終えた人々を祀った、ひまわり地蔵尊もある。
>
ひとり淋しく人生を終えた人々を祀った、ひまわり地蔵尊もある。
>永井荷風の文学碑の一節です
☆
今の世のわかき人々
我にな語りそ今の世と
また来む時代の藝術を
くもりし眼鏡ふくとても
われ今何をか見得べき
☆
このお寺、今もお参りする人が耐えないという。
☆
今の世のわかき人々
我にな語りそ今の世と
また来む時代の藝術を
くもりし眼鏡ふくとても
われ今何をか見得べき
☆
このお寺、今もお参りする人が耐えないという。
2006.05.31
そうですか、地下鉄工事で多数の白骨が・・・。
本当に悲しい名前です。場所ですね。
テレビで時代劇をみていると（最近はまったく見ませんが！）バタバタ刀で切り捨てて（？）いますよね。
昔は町中に死体があったの？？？と疑問に思っていました。
テレビだけの話なんでしょうか
あまり深く考えず、可愛いなんて見過ごしてました、これからちょっと立ち止まって、、
どこかに、
駆け込み寺はないでしょうか？
このお寺で話を聞くと哀しい事ばかり。
ちょっと滅入っちゃいましたね。
ps.
前のページの天麩羅の伊勢屋の話ですけど、
仰るように、バス通りに面した所にあります。
ここの天丼のアナゴは、どんぶりから大きくはみ出して、それは立派なアナゴですよ。
◆nao11さん
この界隈には歴史のある名前や、由緒ある場所がたくさんあります。
この「投げ込み寺」の話も、行きつけの床屋さんから聞きました。
歴史を知ると見る目が変りますね。
この辺りの歴史、もっと知りたくなりました。
◆coroさん
ここには吉原の遊女たちの悲話がたくさん詰っています。
永井荷風もとても興味を持っていたようですよ。
◆コスモスさん
お地蔵さんもいろいろですね。
駆け込み寺、必要ですか？
誰が駆け込むのでしょうか。
駆け落ち寺なんてのもあるといいですね。
でも、相手がいないや！
望み無き絶望的な言葉ですね、、、
幸せと思って暮らせなくても良いかなと
この言葉を聞いて思えました
生まれ変わっているとしたら
幸せな人生を過ごしていて欲しいものですね
絶望的な世界に生きた人たちの話
その世界があったことを知ってはいても
ちょっと、暗くなりますね。
雲さんは
幸せな人生を送っているでしょうけど
この辺りには
今でも
人生の底辺を生きている人たちが
たくさんいるのです。
以前は目にも入らなかった
これらの人たちが
ある事をきっかけに
この頃
目に入るようになったのです。
時々は眼を向けたいと思っています。
ついつい威張っている自分を戒める、いいお告げです。
ありがとうございました。
『「学習」でなく、「習得」しな！』と、先週の手話教室で教えてもらったばかりなのに、おとうちゃんも教室に来てらしたのかなぁぁ？
この近くには、昔「山谷」といって日雇労務者といわれる人たちがたくさんいる場所があるのです。
そこに行くと、とても哀しい光景に出会います。
彼らには彼らの人生があるのでしょうが、ちょっとショックも大きいんですよ。
≫ついつい威張っている自分を戒める、いいお告げです。
おにぎりは、威張ってなんかいないよ。
とっても謙虚で、可愛いよ！
ありがとさんでした。
おとうちゃんに、いつも甘えっぱなしです。