面白いホラー映画発見!!
というもののかなり有名な作品らしい。
監督が『ソウ』のジェームズ・ワンというだけで何かやってくれそうと思う人は少なくないはず。
『アクアマン』はなんだったんだという話もあるけど、それは置いておいて。
それに加え関係者が40年以上も語ってこなかった実話が基だというのだから言うことなしだ。
以下ネタバレあり。
『死霊館』
原題:The Conjuring
監督:ジェームズ・ワン
脚本:チャド・ヘイズ、ケイリー・W・ヘイズ
製作:トニー・デローザ=グランド、ピーター・サフラン、ロブ・コーワン
製作総指揮:ウォルター・ハマダ、デイヴ・ノイスタッター
出演者:ヴェラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン
音楽:ジョセフ・ビシャラ
公開年:2013
『死霊館』はチャド・ヘイズとケイリー・W・ヘイズによる映画シリーズ「死霊館シリーズ」の第1作目。
1971年アメリカ・ロードアイランド州、両親と5人の娘たちが古びた一軒家に引っ越してくる。
しかし、毎朝母親の体にあざができ、一定の時間に止まる時計など不気味な怪現象が次々と発生し、娘たちに危害が及んだことから、
一家は心霊学者のウォーレン夫妻(パトリック・ウィルソン、ヴェラ・ファーミガ)に解決してほしいと依頼する。
夫妻が現地を調査すると恐るべき歴史が明らかになり、夫妻は館に巣食う邪悪な存在に立ち向かうが……。
(Yahoo!映画より引用)
特別ホラー映画が好きなわけじゃない、というよりほとんど見ない。
にもかかわらずたまーに無性に観たくなるのも否めない。
暑くなってきたからかな。
ホラー映画と言ったら最初に思いつくのはやはり『リング』だけど、
日本のホラーは怖くてさすがに一人で見ようなんて思わない。
白装束のTHE幽霊が出てくるだけで心臓が縮み上がる。
比べて海外のホラーは悪魔とか宗教的なものが多いし、
幽霊が出てきても洋服をきた欧米人だからヴィジュアル的にもあまり怖くない。
夫は真の怖がりなのでホラーはからっきし、
ということで前々から気になっていた『死霊館』をいざ一人で鑑賞。
して、これが予想外の新感覚映画で今までとは違うホラーの楽しみ方ができちゃったというわけだ。
ズバリこの映画が怖いのか怖くないのか問われれば、そこまで怖くない!
ホラー映画たるもの、怖さが評価の指標になりがちだけど、
この映画の良さはそこだけにとどまらない。
本当にあった話というところが味噌のなだ。
関係者が頑なに口を閉ざし続けた話ということがね。
つまりこれは実際にそこにいた人々の人間ドラマであり、戦いの物語なのだ。
だから恐怖心だけを煽るタイプの映画とはちょっと違う。
主役のウォーレン夫妻を演じるのは『ゴジラ キングオブモンスターズ』のヴェラ・ファーミガと、
『アクアマン』のパトリック・ウィルソンでこの夫婦がなかなかよかった。
ヴェラ・ファーミガは一度見たら忘れない顔だ。
どことなくケイトブランシェットに似ている。
パトリック・ウィルソンはマネキンみたいにツルツルしていて上品なお顔立ち。
二人とも異質な存在感なので安心感を与えてくれる光としてよく機能していた。
それに比べて助けを求めるペロン夫婦の所帯じみたこと。
心霊学者のウォーレン夫妻の妻ロレインには透視能力があり、
夫エドは悪魔研究家で夫婦といえどできることや見えているものは違う。
妻は人に見えない者が見えるので毎回少しづつ命を削りながら活動している。
この二人に加えて警察官のジョン・ブラザートンとエドの助手が死霊館の洗浄に参加する。
ペロン一家の父親ロジャーを演じるロン・リビングストンはいかにも父ちゃんだし、
魔女バスシーバに取り憑かれる母キャロリンを演じたリリ・テイラーの普通のおばさん感もよかった。
ペロン一家において家族で一番弱い者(母、シンディ)が最初に悪魔に支配されていったり、
末娘だけははじめから幽霊と友達になっていたり、
夢遊病で連れて行かれそうになる子や就寝時に足を引っ張られる子がいるのに対し、
お父さんや長女には何も起こらなかったりと、悪魔の影響力は人によってまちまち。
前半は主にペロン家で起こるポルターガイストが描かれていてホラー要素が強いのに対し、
後半はウォーレン夫妻という心強い助っ人が加わることでミステリーっぽい展開になっていく。
その後半こそが普通のホラー映画と違うところだ。
本当にこういう事件が起きて、解決しようと奮闘した人たちが実際にいたということに胸を打たれる。
苦しいよね!心細いよね!痛いよね!怖いよね!って登場人物に心底共感して涙が出てくるのだ。
拳握ってがんばれっがんばれ!!ってこれ私だけかな。
もう涙が止まらないの。
ホラー映画観て泣いたのなんて初めてだ。
これが私にとっては衝撃体験だった。
今まで観てきたホラー映画が登場人物と一緒に恐怖を味わう体験型だとすれば、
『死霊館』は画面の外から登場人物を見守る応援型ホラーとでもいおうか。
『死霊館』は実話なので鑑賞者は良くも悪くも画面の中に入り込めないが、
その一歩引いた視点によってベースの物語をちゃんと楽しむことができるのだ。
フィクションだったり、クオリティが低かったらきっとこうはならなかった。
満足感の強い面白い映画だった。
一応言っておくと昨日観た『ウインドリバー』でもボロ泣きしたから、
もしかしたら今私がどんな感情も涙に変換してしまう病にかかっているだけかもしれないけど。
『ウインドリバー』も最高だったのでまたいずれ。
神父によれば家を洗浄する際まずいのはペロン一家が無信心で子供達が洗礼を受けていないことらしい。
悪魔だからキリスト教と深く結びついているのはわかるけど、
人間が作ったものに人間の領域外のものが密接に関係するという部分だけはどうも腑に落ちない。
キリスト教も人間が作ったのであれば悪魔もそうか、、、
そこらへんの兼ね合いを深く考えるときりがない、か。
日本でも付喪神って言って人間が作ったものに神様が宿るというしね。
それにしても一番鳥肌が立ったのはエンドロールだよ!
怖い音に合わせて実際のペロン一家とウォーレン一家の写真が流れてきて、
実話だってことをそこで初めて真に実感するからね。
ホラー作品はその作品を楽しむこと以外は深入りしてはいけないと思っている。
だから真実の方は全く調べてないし知るつもりもない。
いやぁようござんした。
というもののかなり有名な作品らしい。
監督が『ソウ』のジェームズ・ワンというだけで何かやってくれそうと思う人は少なくないはず。
『アクアマン』はなんだったんだという話もあるけど、それは置いておいて。
それに加え関係者が40年以上も語ってこなかった実話が基だというのだから言うことなしだ。
以下ネタバレあり。
『死霊館』
原題:The Conjuring
監督:ジェームズ・ワン
脚本:チャド・ヘイズ、ケイリー・W・ヘイズ
製作:トニー・デローザ=グランド、ピーター・サフラン、ロブ・コーワン
製作総指揮:ウォルター・ハマダ、デイヴ・ノイスタッター
出演者:ヴェラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン
音楽:ジョセフ・ビシャラ
公開年:2013
『死霊館』はチャド・ヘイズとケイリー・W・ヘイズによる映画シリーズ「死霊館シリーズ」の第1作目。
1971年アメリカ・ロードアイランド州、両親と5人の娘たちが古びた一軒家に引っ越してくる。
しかし、毎朝母親の体にあざができ、一定の時間に止まる時計など不気味な怪現象が次々と発生し、娘たちに危害が及んだことから、
一家は心霊学者のウォーレン夫妻(パトリック・ウィルソン、ヴェラ・ファーミガ)に解決してほしいと依頼する。
夫妻が現地を調査すると恐るべき歴史が明らかになり、夫妻は館に巣食う邪悪な存在に立ち向かうが……。
(Yahoo!映画より引用)
特別ホラー映画が好きなわけじゃない、というよりほとんど見ない。
にもかかわらずたまーに無性に観たくなるのも否めない。
暑くなってきたからかな。
ホラー映画と言ったら最初に思いつくのはやはり『リング』だけど、
日本のホラーは怖くてさすがに一人で見ようなんて思わない。
白装束のTHE幽霊が出てくるだけで心臓が縮み上がる。
比べて海外のホラーは悪魔とか宗教的なものが多いし、
幽霊が出てきても洋服をきた欧米人だからヴィジュアル的にもあまり怖くない。
夫は真の怖がりなのでホラーはからっきし、
ということで前々から気になっていた『死霊館』をいざ一人で鑑賞。
して、これが予想外の新感覚映画で今までとは違うホラーの楽しみ方ができちゃったというわけだ。
ズバリこの映画が怖いのか怖くないのか問われれば、そこまで怖くない!
ホラー映画たるもの、怖さが評価の指標になりがちだけど、
この映画の良さはそこだけにとどまらない。
本当にあった話というところが味噌のなだ。
関係者が頑なに口を閉ざし続けた話ということがね。
つまりこれは実際にそこにいた人々の人間ドラマであり、戦いの物語なのだ。
だから恐怖心だけを煽るタイプの映画とはちょっと違う。
主役のウォーレン夫妻を演じるのは『ゴジラ キングオブモンスターズ』のヴェラ・ファーミガと、
『アクアマン』のパトリック・ウィルソンでこの夫婦がなかなかよかった。
ヴェラ・ファーミガは一度見たら忘れない顔だ。
どことなくケイトブランシェットに似ている。
パトリック・ウィルソンはマネキンみたいにツルツルしていて上品なお顔立ち。
二人とも異質な存在感なので安心感を与えてくれる光としてよく機能していた。
それに比べて助けを求めるペロン夫婦の所帯じみたこと。
心霊学者のウォーレン夫妻の妻ロレインには透視能力があり、
夫エドは悪魔研究家で夫婦といえどできることや見えているものは違う。
妻は人に見えない者が見えるので毎回少しづつ命を削りながら活動している。
この二人に加えて警察官のジョン・ブラザートンとエドの助手が死霊館の洗浄に参加する。
ペロン一家の父親ロジャーを演じるロン・リビングストンはいかにも父ちゃんだし、
魔女バスシーバに取り憑かれる母キャロリンを演じたリリ・テイラーの普通のおばさん感もよかった。
ペロン一家において家族で一番弱い者(母、シンディ)が最初に悪魔に支配されていったり、
末娘だけははじめから幽霊と友達になっていたり、
夢遊病で連れて行かれそうになる子や就寝時に足を引っ張られる子がいるのに対し、
お父さんや長女には何も起こらなかったりと、悪魔の影響力は人によってまちまち。
前半は主にペロン家で起こるポルターガイストが描かれていてホラー要素が強いのに対し、
後半はウォーレン夫妻という心強い助っ人が加わることでミステリーっぽい展開になっていく。
その後半こそが普通のホラー映画と違うところだ。
本当にこういう事件が起きて、解決しようと奮闘した人たちが実際にいたということに胸を打たれる。
苦しいよね!心細いよね!痛いよね!怖いよね!って登場人物に心底共感して涙が出てくるのだ。
拳握ってがんばれっがんばれ!!ってこれ私だけかな。
もう涙が止まらないの。
ホラー映画観て泣いたのなんて初めてだ。
これが私にとっては衝撃体験だった。
今まで観てきたホラー映画が登場人物と一緒に恐怖を味わう体験型だとすれば、
『死霊館』は画面の外から登場人物を見守る応援型ホラーとでもいおうか。
『死霊館』は実話なので鑑賞者は良くも悪くも画面の中に入り込めないが、
その一歩引いた視点によってベースの物語をちゃんと楽しむことができるのだ。
フィクションだったり、クオリティが低かったらきっとこうはならなかった。
満足感の強い面白い映画だった。
一応言っておくと昨日観た『ウインドリバー』でもボロ泣きしたから、
もしかしたら今私がどんな感情も涙に変換してしまう病にかかっているだけかもしれないけど。
『ウインドリバー』も最高だったのでまたいずれ。
神父によれば家を洗浄する際まずいのはペロン一家が無信心で子供達が洗礼を受けていないことらしい。
悪魔だからキリスト教と深く結びついているのはわかるけど、
人間が作ったものに人間の領域外のものが密接に関係するという部分だけはどうも腑に落ちない。
キリスト教も人間が作ったのであれば悪魔もそうか、、、
そこらへんの兼ね合いを深く考えるときりがない、か。
日本でも付喪神って言って人間が作ったものに神様が宿るというしね。
それにしても一番鳥肌が立ったのはエンドロールだよ!
怖い音に合わせて実際のペロン一家とウォーレン一家の写真が流れてきて、
実話だってことをそこで初めて真に実感するからね。
ホラー作品はその作品を楽しむこと以外は深入りしてはいけないと思っている。
だから真実の方は全く調べてないし知るつもりもない。
いやぁようござんした。