歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

プロレスとアカルイミライ

2021年10月09日 | 日記
昨日夜テレビをつけるとNHKで地方プロレスのドキュメンタリーをやっていた。

7年前の再放送だ。

北海道を巡業するレスラーたちをしばらく見ていると、なぜだか涙が出てきた。

理由はよくわからない。

プロレスの力なのか、観客の嬉しそうな顔を見たからか、私の精神状態の問題なのか。

ボクシングやK-1とは違った丸く盛り上がった背中が哀愁を誘う。

なんでプロレスっていいんだろ?

未だにプロレス好きのおじさんは多い。

かつて隆盛を誇った時代を知らない世代からすればおじさんたちの異様なプロレス熱についていけないけど、

密かにプロレスファンに憧れている自分もいる。

数ヶ月前に初めて観戦しに行った時、私は若々しくアクロバティックな試合に見入っていたけれど、

きっとそこじゃないんだろうなとなんとなく感じている。

エンタメ演出と本気試合の境目は難しい。

素人目にはダラダラして見える展開にもストーリーを感じ愛を持てるかどうか、なのかな。

年始にやっていた長瀬智也×宮藤官九郎のドラマ『俺の家の話』は面白かった。

友達の友達にプロレスラーがいたからまた行こうと思う。





ドキュメンタリーを見ながらズビズビやっていたら唐突にTHE BACK HORNの『未来』を聞きたくなった。

高校生の頃黒沢清の『アカルイミライ』に衝撃を受けどっぷりはまったのはこの曲の力もあったと思う。

DVDのレンタル期間中に映画と特典についていた未来のMVを繰り返し見た。

今はスマホでシャザムすればすぐ曲名とアーティスト名がわかるけど、

当時はエンドロールで一時停止して名前をメモしてパソコンで調べてCDを手に入れた。

思い返すと好きなものもやってることもあまり変わってないんだな。

アルバム『イキルサイノウ』は私にとって子ども時代の宝箱とかタイムカプセルみたいなものだ。

蓋を開けると埃をかぶった思春期の感覚が眠っている。

おもちゃを取り出すように曲を聞くとかつて見ていた風景が少しだけ蘇る。

眩しいくらい明るい未来と現状への不満と痛み。

私は鉄格子の中にいて、果てしなく続くコンクリートの地平に無限の可能性を感じていた。

ある意味で世界を信じてたんだよな。

今や日本という国の維持すらままならないとはね、とほほ。

これから日本は確実に沈んでいくらしい。

そういえば小松左京の『日本沈没』のドラマが明日からはじまるらしい。



決壊寸前だった凪タイムが無事決壊し身体中に痛みがあふれるとなんだか安心する。

THE BACK HORNの山田さんって何歳なんだろと思って検索したらなんと昨日は彼の誕生日だった。

うわわーっってちょっとびっくりしたのでありました。


久々に引っ張り出してきた。


いつかの新宿歌舞伎町。
コメント
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