2週間ほどコーヒー豆を切らしていた。
朝に濃いめのコーヒーを淹れて、作業机でゆっくり飲むといい1日になる気がする。
よっしゃーやるか!と体を伸ばし屈伸とかしてその気になるのだ。
以前弟がうちに来た時、コーヒー飲みたいと言うので淹れたら「薄い!」と言われ、
「いやそれは飲みやすいの間違いだ」と思ったけれど、
弟向けに細挽きにしたらそれが美味しくて以来それでやっている。
弟も30代のおっさんだけど、私にとってはいつまでたっても生意気な弟だ。
豆を2週間も切らしているからというわけじゃないけれど、
だらだらと言い訳をしいろんなことが締まらない。
行こうと思えば自転車で7分のところにコーヒー問屋があるのだけど、
しばらく家を出ていないと外に出るのが億劫になる。
それに関東では雨の日が続いていた。
良くも悪くも自由業、久しく雨の中を歩いていない。
ザーザー降っている景色を眺めていると、突然その中を歩きたい衝動に駆られた。
日焼け止めも塗らず、ハンガーにかかっていた青いワンピースを着て家を飛び出した。
よく確認もぜずに出てきたもんだから、
途中ワンピースに大きなシミがついているのに気づいてちょっと凹むも、
しばらく歩いていたら雨に濡れシミがカモフラージュされていてなんだか可笑しかった。
日曜日だったからか、商店街は賑わっていた。
会社なのか親族の集まりなのか、傘をさした集団が至るとことでたむろしていた。
この商店街に密かに応援しているお店がある。
韓国系チキンのテイクアウト専門店だ。
黄色と緑の電飾で彩られた看板に日本語ぽくない日本語の店名。
どうしても韓国チキンが食べたくなって一度入ったことがある。
外の看板からは想像しにくい雑然とした店内はやはり日本ぽくない。
奥から出てきたのはガタイのいい韓国人(多分)の青年でニコリともしない。
彼からしたら知らんがなという感じだと思うけど、
韓国ドラマをよく見る私には妙な感慨があった。
それでもこの雰囲気は潔癖性日本国では厳しいだろうなというのもありつつ、
どうか異国の地で頑張ってくれと思ったのだった。
完全に私のドラマだ、すまぬ青年。
それからあの店がまだ営業しているかをチラチラ確認している。
どうやら今週もまだやっているようだ。
コーヒー問屋は商店街の一番奥にある。
いつもは自転車だから一瞬なのだけど、歩くと結構遠い。
お気に入りの革のブーツがビチョビチョだ。
それでもこの靴じゃないと嫌だったんだからしょうがない。
コーヒー屋で豆を頼んで焙煎の間無料のコーヒーをいただいた。
幾つかのメニューから選べるのだけど、ここではモカと決めている。
はぁ〜久々のコーヒー。
うまいぜ〜。
それから近くのスーパーで買い物して電車で帰った。
こういう日はElectric Light Orchestraの『Rain is Falling』が聴きたくなる。
歩くって頭の中を整理したり、いろんなものをはらいのけたりできる大事な時間なんだな。
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