とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男」 (ねたばれ注意)

2017-01-18 22:00:00 | 映画
ナチスの戦犯を追い詰めた西ドイツの検事長フリッツ・バウアーの物語。
彼はユダヤ人だが、自らの祖国はドイツで、ドイツの未来のために行動するとの信念を持っている。
また、単なる品行方正な人物ではなく、同性愛者で妻とは別居中である。
そのことを悲嘆することもなく、受け容れたうえで、何がベストかを見極めて行動するリアリストでもある。

検事長というと、面倒な仕事は部下に任せて、ふんぞり返っていても不思議ないイメージだが、行動力が凄い。
自らイスラエルに乗り込みモサドと交渉するのである。
モサドも限られた人的リソースで優先順位をつけて活動しているため、情報の信憑性が低い状況では動いてくれない。
情報の裏を取って、再度、モサドを説得するところがクライマックスである。
法律家でありながら、法に縛られることなく、自らの信念に従って、生きた人の話であった。

部下の検事はフィクションらしいが、同性愛者の設定は、必要だっただろうか。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男
原題:DER STAAT GEGEN FRITZ BAUER
製作年:2015年
製作国:ドイツ
配給:クロックワークス、アルバトロス・フィルム
監督:Lars Kraume
主演:Burghart Klausner
他出演者:Ronald Zehrfeld
上映時間:105分