とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「ブレードランナー 2049」 (ねたばれ注意)

2017-11-03 23:59:00 | 映画
「人間とは何か」、「人間とレプリカント(人造人間)に違いはあるのか」を問う重厚なテーマの作品。
実は違いはないのではないかというのが不都合な真実であり、目をそらしたくなる現実かもしれない。
人間であれ、機械であれ、自分というものを認識し始めると、やはり自分は他とは違う特別な存在であり、自己保存欲が芽生えるのではないか。

人間が不確定なのは、生殖、教育を経て、遺伝的、環境的な影響を受けて、どう成長するかわからないところだ。
わからないからこそ、環境の変化に柔軟に対応できたのだろう。個人としてではなく、種族としてだが。

もう一つ、この作品が描いているのは、こうしたリアリズムと対局にある、不合理な愛情の存在である。
愛情を持つものに対して、個人は自らの命を投げ出すこともある。
理性と感性、現実と虚構、来るべき未来を創るためには両方が必要なのである。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:ブレードランナー 2049
原題:BLADE RUNNER 2049
製作年:2017年
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督:Denis Villeneuve
主演:Ryan Gosling
他出演者:Harison Ford、Ana de Armas、Sylvia Hoeks、Robin Wright、Mackenzie Davis、Carla Juri、Dave Bautista、Jared Leto
上映時間:163分