とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「護られなかった者たちへ」(ネタバレ注意)

2021-10-16 23:59:00 | 映画
東日本大震災と生活保護がテーマ。
原作は中山七里の小説。

まず、生活保護というデリケートな問題を映画で取り上げたことに志を感じる。
現場で実際にどういうことが起こっているのか、当事者のプライバシーを保護したうえで、もっと報道されてよいのではないか。
また、お金の使い道が問題になるのであれば、食料品を現物支給するとか、水道光熱費は天引きにするとか、方法はありそうに思う。

震災で家族やそれまでの人間関係が分断された人が多いとしても、新たに芽生えた絆もあるだろう。
大きく考えると震災も今のコロナ禍も社会をよい方向に変えるきっかけかもしれない。
絶望の中から生まれる希望が少し見えるような物語だった。

映画を観て、現実を振り返ると、選挙では各党人気取りのばらまき政策ばかりでうんざりする。
本当に困っている人が誰なのか、現場の人間はわかっているのではないだろうか。
多少判断に幅が出ることは致し方ないとして、ばらまきよりはましではないだろうか。

点数は、10点(10点満点)。

タイトル:護られなかった者たちへ
製作年:2021年
製作国:日本
配給:松竹
監督:瀬々敬久
主演:佐藤健、阿部寛
他出演者:清原果耶、林遣都、永山瑛太、緒方直人、岩松了、波岡一喜、奥貫薫、井之脇海、宇野祥平、黒田大輔、西田尚美、千原せいじ、原日出子、鶴見辰吾、三宅裕司、吉岡秀隆、倍賞美津子
上映時間:134分