「ゴールド/金塊の行方」 （ねたばれ注意）

マシュー・マコノヒー演じるケニー・ウェルスの胡散臭さが何とも言えない。

エドガー・ラミレス演じる相棒の地質学者マイケル・アコスタに皆、見事に騙されるのだが、二転三転があり面白かった。
アコスタは最初から世間を騙して、一攫千金を狙っていたはずだが、ケニーとの契約は守るのである。
なので友情がテーマと言えるかもしれない。

また、アコスタはヘリコプターから飛び降りたようにも見えるが、飛び降りなかった気がする。
生き延びて、悠々自適の生活をしていて欲しい。

点数は、7点（10点満点）

タイトル：ゴールド/金塊の行方
原題：GOLD
製作年：2016年
製作国：アメリカ
配給：ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督：Stephen Gaghan
主演：Matthew McConaughey
他出演者：Edgar Ramirez、Bryce Dallas Howard
上映時間：120分

「22年目の告白―私が殺人犯です―」 （ねたばれ注意）

二転三転のストーリーに引き込まれたが、救いのない結末。
真実にたどり着くまでの苦難と、真実を知ったときの過酷さに耐えれるかという作品。
原作が韓国映画と聞いて納得したが、日本人はここまで厳しい現実を見れないことが多い気がする。

22年前の事件ということは、当時20歳だとして、42歳にはなっているはずだが、
藤原竜也演じる曾根崎はもっと若く見えたことに違和感を感じた。
が、後の展開がわかれば、それでいいことに納得。

精神異常者の身勝手な発言としてだが、鋭い解釈があったのも韓国風だ。
大事な人を失うことで、残された人間が常軌を逸したレベルで頑張ることができるというものだ。

あの阪神大震災から22年が経ったことに感慨を感じた。

点数は、9点（10点満点）。

タイトル：22年目の告白―私が殺人犯です―
製作年：2017年
製作国：日本
配給：ワーナー・ブラザース映画
監督：入江悠
主演：藤原竜也、伊藤英明
他出演者：夏帆、野村周平、石橋杏奈、竜星涼、早乙女太一、平田満、岩松了、岩城滉一、仲村トオル
上映時間：117分

「ちょっと今から仕事やめてくる」 （ねたばれ注意）

福士蒼汰と工藤阿須加の役がはまっていて泣ける。

吉田鋼太郎のパワハラ上司は極端すぎて笑える。
確かに10年ぐらい前だったらこんな人もいたかも。

工藤阿須加演じる青山の自宅のゴミの放置っぷりがリアルで気持ち悪かった。
人間崩れてくると、身の回りに注意が向かなくなることが多かったりする。

人と人との繋がりの大切さを改めて感じさせてくれる作品。

点数は、9点（10点満点）。

タイトル：ちょっと今から仕事やめてくる
製作年：2017年
製作国：日本
配給：東宝
監督：成島出
主演：福士蒼汰、工藤阿須加
他出演者：黒木華、森口瑤子、池田成志、小池栄子、吉田鋼太郎
上映時間：114分

「花戦さ」 （ねたばれ注意）

野村萬斎の顔芸と間を味わう作品だった。
台詞の後の間の表情が次にどう変わるのか。
言葉使いは上品でも、眼が不敵なときがあり、ぞくっとした。

利休に佐藤浩市を配役したのも、今までの利休像からすると、ワイルド側に寄せた感じがする。
三成に吉田栄作というのも、ちょっと意外。
市川猿之助の秀吉は振り切っていてよかった。

利休邸の朝顔や大徳寺山門の利休像など、歴史上のエピソードが映像化されており、勉強になる。
また、生け花、お茶といった日本の伝統文化の美しさを再認識できた。

余談として、利休の茶碗は黒楽だった。
「赤も好き」というのは赤楽を指していたのだろう。

点数は、6点（10点満点）。

タイトル：花戦さ
製作年：2017年
製作国：日本
配給：東映
監督：篠原哲雄
主演：野村萬斎
他出演者：市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介、佐藤浩市、高橋克実、山内圭哉、和田正人、森川葵、吉田栄作、竹下景子
上映時間：127分

「美しい星」 （ねたばれ注意）

「使命を与えられれば人は変われるのか」というのがテーマだろうか。
父：火星人、母：地球人、息子：水星人、娘：金星人だが、家族という二重構造。
価値観は違えど、地球を守りたい想いは共通している。

三島由紀夫の原作では核戦争が人類が直面する危機だったが、この作品では地球温暖化に変わっている。
時の移ろいを感じる。

真剣な人の面白さ。映画館で声を出して笑ったのは久しぶり。

点数は、8点（10点満点）。

タイトル：美しい星
製作年：2017年
製作国：日本
配給：ギャガ
監督：吉田大八
主演：リリー・フランキー
他出演者：亀梨和也、橋本愛、中嶋朋子、佐々木蔵之介
上映時間：127分