不良資産を見てきました

2010-05-14 23:36:13 | 議会活動
5月14日は日は射しているのですが肌寒い一日でした。寒気が居座っているようです。山にはあちこち白いものも見えます。そんなことで、このところ霜の心配ばかりしています。とは言ってもブドウやクルミはいかんともしがたいのですが。

さて、午後にかけて土地開発公社から市が買い取るという場所を見に行ってきました。すべてはとてもわからないので、とりあえず大きいほうから3件を見てきました。すなわち、羽毛山工業団地、自然探求の森、前久保住宅団地です。上川原工業団地は場所が特定できず再度確認することにしました。


1、羽毛山工業団地16万2000㎡、5億4400万円

羽毛山工業団地は田中から羽毛山橋を渡り、八重原に登る中腹に造成した土地です。八重原線から西に入ったところに広大な土地があり売り地の看板が立っていました。東隣は笠原工業さんの工場となっています。道路も通じておりすぐにでも工場団地として売れるところです。このまま市の遊休資産とするのではなく、さらなる販売努力が必要ではないかと感じました。

2、自然探求の森 1万5000㎡、1億800万円

自然探求の森は島川原集落の南側にあり、御牧ヶ原台地からの斜面の中腹の広大な土地です。森林は伐採してありましたが土地造成などは行われておらず雑草が生い茂っていました。公園としての後地利用を考えているのか、ところどころに桜の苗木が植えられていました。道路も整備されておらず、このままでは販売することもできません。

聞くところによれば埼玉県の某市の市長さんとその当時の北御牧村の村長さんが保養施設をつくることで合意し、土地開発公社で先行取得したそうです。その後その市長さんが落選したため計画はご破算になったとのことです。先行取得するからには土地買収契約は交わしていなかったのでしょうか。先行取得した土地の責任はいったい誰が取るのでしょうか。

口約束で土地を購入したところ先方の都合でキャンセルになり、不良資産と莫大な借金が残ったのです。世間ではこうした場合損害賠償請求を行いますが、その当時の北御牧村ではどうだったのでしょうか。こうした経緯がまったく知らされないまま、後処理のために公的資金を投入するということは市民感覚からすれば納得できないところです。


3、前久保住宅団地 2万5000㎡ 8600万円

前久保住宅団地は新張集落の東側の尾根沿いにあります。尾根沿いに舗装されていない細い山道があります。まっすぐ沢を詰めると前久保池の堰堤に突き当たります。その左側の沢筋の荒廃地が前久保住宅団地です。

ここには満足な道路も通じておらず、住宅用地としての造成工事も行われていません。尾根と尾根に挟まれた土地で沢筋にあたり、上部には前久保池があり、とうてい住宅団地として販売できる土地ではありません。この後利用を市はどのように考えているのでしょうか。結局のところ遊休資産となり塩漬けにされる以外にないのでしょうか。

不良資産の処理を進めなければならないというのは理解できるのですが、市民の貴重な税金がこんなところで使われるということが残念でなりません。

視察3日目は彦根市です

2010-05-14 09:00:48 | 議会活動
5月13日は行政視察最終日。滋賀県彦根市を訪れました。彦根市は井伊氏の城下町として開けた人口10万人のまちです。名神高速道と北陸道のインターがあり、北陸本線と東海道本線の分岐点であるなど交通の要衝でもあります。

視察のねらいは平成15年度から同市が取り組んでこられた「ひこね元気21」計画です。この計画は「彦根のまちが元気でいきいきと暮らす人手あふれるようにと、高脂血症や高血圧、肥満などの生活習慣病を予防するため、市民・企業・行政が手をとりあってみんなが健康になれるまちづうりをすすめる」というものです。

担当者の方からお話しをお伺いしてなるほど感じたのは、活動の中に市民を巻き込んでいること、市民の創意性を大切にし川柳の募集などユニークな活動を行っていること、具体的な数字目標掲げ取り組んだことでした。

担当された保健師さんによれば、最初は市民と行政がなかなかかみあわず、対立することもあったそうです。そこで心がけたことは行政というより自分自身をわかってもらうことでした。ホンネで話すことで対立したり批判されることもあり悩んだこともあったそうですが、それが認めてもらうところまで変わってきたそうです。

こうした中で市民の健康に対する認知度アップのために食事と健康に関する川柳を募集したそうです。79人から200数十句の句が寄せられ大成功でした。ちなみに最優秀賞は「お母さん、化粧濃いけど料理は薄味」。この句を書道部の学生さんにお願いし、カットは市民の方にお願いし「健康日めくりカレンダー」として発行することになったそうです(下の写真参照)。

お話の中で担当者の方の熱意が伝わって来て大いに盛り上がり、2時間という時間も短く感じられる実り多い視察になりました。彦根市の皆様、ありがとうございました。


行政視察第3日目は滋賀県彦根市です

言葉の端々にこの事業に取り組む担当者の熱意が感じられました

健康日めくりカレンダー「はみだすな、メタボは急にとまらない」(身につまされます)

視察後彦根城を訪問しました。彦根城の天守閣は、松本城、犬山城、姫路城とともに国宝に指定されています。この3月まで「井伊直弼と開国150年祭」を開催していました。天守閣前の広場にマスコットキャラクター「ひこにゃん」が登場し、訪れていた大勢の観光客に愛嬌を振りまいていました。「ひこにゃん」は全国的にも有名で、彦根市のイメージアップを図っています。

彦根城の天守閣でひこにゃんに出会いました

帰りに彦根市が観光振興のために江戸時代の町並みを再現した「キャッスルロード」を訪れました。純日本風に景観を統一したおみやげ物屋さんが軒を連ねていました。彦根城を訪れた観光客の取り込みを狙ったのですが、この日は観光客の姿はまばらでした。前日の長浜の黒壁といい、いずこもしのぎを削った観光振興の取り組みをしています。私たちも負けてはいられないと思いました。

昔の町並みを再現したキャッスルロード

日めくりカレンダー