ジェフ・ベックが逝き、大好きな「SITUATION」がまだまだ頭から離れない中に届いた高橋幸宏の訃報。僕ら世代の青春時代を華やかにしてくれた方がまた一人・・・。
ユキヒロさんを知ったのは、やはりYMOですね。高校生の時。テクノポップ、電子音楽の先駆け。「テクノポリス」のどこか中華風のメロディに、琴のような和楽器風の音色、歌詞のないインストルメンタル・・・そして真っ赤な人民服をまとった3人のレコードジャケット。ほとんどの人がそうだったように、私もなかなかの衝撃を受けました。続く「ライディーン」のウキウキするようなテンポとリズムに「”ライディーン”って、アニメの勇者ライディーンと関係あるの?」なんて思ったものでした(笑)。
そのうちテレビでもその演奏する場面を見る機会が増えて来ました。ユキヒロさんのほとんど微動だにしないドラミング姿に、まるでメトロノームのような機械的な雰囲気を感じ、「この人、人間なのか?」と感じ、「もっとリラックスして叩けないの?」と余計なお世話な事を思ったほどです(笑)。
2015年に地元ヨコハマは赤レンガ倉庫で開催された70年代バイブレーション展では、YMOのステージセットが再現されており、ユキヒロさんのドラムセットも置かれていました。私の好きなメーカー”TAMA”でした。
ブルース・リー第1次ブームのさなかにCBSソニーから発売されたレコード。楽曲はサントラではなくすべてアンサンブル・プチとスクリーンランド・オーケストラによるカバーバージョン。Discogsというサイトによると編曲を手掛けているのがユキヒロさん。ちょうど「サディスティック・ミカ・バンド」(東芝EMI)に在籍していた頃。レコード会社を飛び越えての活動だったのでしょう。音楽家として、それだけ引く手あまただったのかもしれませんね。
どうぞ安らかに。