ちょっと嬉しい偶然があった。
取材でお世話になった徳島市の老人クラブ連合会にお礼を兼ねてDVDを持って行った。
ソファに座って雑談をしていると、ひょんなことから僕が通っていた小学校の話になった。
「だったら〇〇さんと同級生やわ!」
と、事務の女性が言う。
〇〇という名字には記憶がある。
「〇〇って、名前は?」
「△△」
「〇〇△△!」
その名前なら知っている。
同級生だし、仲も良かったはず・・・。
するともう一人の女性が「電話して見ようか?私たち飲み仲間よ」という。
僕は小学校を4つ変わっている。
その小学校にいたのは2年くらい。
5年の夏休みには東京に引っ越していた。
〇〇と仲が良かったのがいつだったのかははっきり記憶していないが、顔は何となく覚えている。
だが向こうが記憶しているかどうかはわからない。
何しろ少しの間だけいた転校生なのだから。
女性が電話し、僕の名前を告げると即座に答えが返ってきた。
「あいつ東京に行ったんよ!」
電話を変わると、快活な男の声が聞こえてきた。
半世紀ぶりの同級生との会話。
互いの変貌も知らず、なのに会話が弾んだ。
「今度飲もうよ」
そう約束して電話を切る。
来月は東京で中学の同窓会がある。
再会の秋になりそうだ。