突然ですが、紀伊勝浦まで行ってきました。
千葉の勝浦ではありません。キーハンターいや紀伊半島の勝浦です。
雨の中、名古屋までN700系 「のぞみ」で来ると、かなりの本降りです。
関西線ホームに来ると、向かいのホームから特急「ワイドビューひだ」が、猛然と煙を吐いて出発していきました。
尾灯が点灯していることからわかるように、こちら側が最後尾ですが、岐阜で向きが変わるため、シートはあらかじめ後ろ向きにセットされています。
ほどなく、これから乗車する「ワイドビュー南紀」が到着。
車両は、キハ85系。JR東海初の新型車両で、ステンレス車体に白い顔、オレンジの帯というJR東海スタイルを確立した車両でもあります。
1989年製で、バブル末期でJR化直後という志の高い時期の車両で、以前に紹介したJR東日本 651系やJR東海371系、名鉄キハ8500型あたりと同時期の名車です。この時期の車両が次々と第一線を退いていく中、東武100系とともにまだまだ第一線で活躍しています。
紀伊勝浦寄りの先頭車。貫通型の先頭車ですが、不恰好な貫通幌がなんとも目障りです。
こちらは名古屋寄り先頭車。キハ85系のまさに顔であるパノラマビューの先頭車ですが、なぜか名古屋寄りに連結され、しかも自由席車になっています。まあ、非貫通型先頭車がバリアフリー対応であるからかもしれませんが、少し残念に思えます。
それにしても、この巨大な排障器は何だ、と思っていたら、なんと鹿対策の衝撃緩和装置だそうです。鹿との衝突といえば北海道ですが、紀勢本線でも少なくないそうで、このような対策がされているとのこと。丁度この日の列車も途中で、「鹿が直前を横切ったため」、急停車しました。
室内はこんな感じです。大きな窓と、通路よりかさ上げされたハイデッカー構造、しかも床は全面カーペットという贅沢さ。
最近の特急の安っぽさとは一味違います。
実は、名古屋までのN700系、通路の床がビニールで、革靴で歩く人の足音がかなり響くのが気になっていたのですが、こちらはそのようなことはありません。
この日の車両は半室(60%くらい)グリーン車なので、グリーン車も除いてみましたが、見た感じほとんど差がありません。座ると違うのかもしれませんが。ちなみにシートは、この時期車両のシートらしいクッション感があるタイプです。
ただ、さすがに内装は20年経過しているだけあって、シートバックは黒ずみ、くたびれた感は否めません。特に、この車両は以前は喫煙車だったのか、染み付いたにおいがちょっと気になりました。
東武スペーシアもリフレッシュされていることだし、そろそろ内装更新した良いと感じました。
さて、名古屋を出発するとすぐに同時刻発の近鉄特急に軽く抜かれます。
ここから松坂までは、併走する近鉄の独壇場で、特急にかぎらず何回抜かれたかわからないほど抜かれまくります。
これは、車両の性能によるものではなく、線形によるもので、追いつきかけると列車交換のため停車、また駅に侵入するときにはかなり手前から減速するなどの要因によります。
JR側も勝負する気さえないようで、共用駅の津や桑名では「近鉄の特急ではありません。お乗り間違えに注意ください」との車内放送までしています。
元々、中京圏はクルマ社会で、国鉄も私鉄も苦戦しており、そのため鉄道はハイグレードな車両と利便性の向上で復活してきた経緯があります。
しかし、この名古屋~伊勢間では、早々に複線電化して頻繁に列車を運行した近鉄に対し、非電化単線で旧態依然とした列車を運行し続けた国鉄は、まったく歯が立たない状況が長らく続いてきました。JR東海になってから、列車増発、近鉄より安い料金設定、ハイグレードな車両の投入などで巻き返しを図っていますが、単線区間が多く残り、妨げになり戦力が整わない状況となっています。
さて、名古屋から1時間13分で松阪に到着。駅名は「まつさか」です。雨は小降りになってきました。名古屋を同時に発車した近鉄特急の場合、津で乗り換えて6分早く到着します。
「ワイドビュー南紀」では、車内販売に注文しておくと、松坂駅の駅弁を購入することができます。注文できるのは「元祖特選牛肉弁当」と「モー太郎弁当」の二種類でいずれも1260円です。
ちなみに一部の「ワードビュー南紀」では車内販売がないので注意が必要です。この場合、直接「駅弁のあら竹」まで電話して予約できるとのことです。ちなみに売り切れることがあるので予約が確実とのことです。
元祖特選牛肉弁当。
中はこんな感じ。さすがに牛肉は柔らかく、味付けも抜群です。欲を言えば肉がもう一切れほしいところ。
こちらはモー太郎弁当。
包装を取ると、ちょっと怖い牛が登場。
列車のゆれでぶれてしまいましたが、中はオーソドックスな牛丼です。
この駅弁、ふたをあけると音楽が鳴るようになっていますが、列車の中では他の人の迷惑だし、余計な機能と思います。
<その2につづく>