本日の宿は、「小野川温泉 河鹿荘」。小野川温泉の温泉街の少し奥の川沿いにあります。
なかなか大きな宿ですが、建物は古めかしいです。
さて、玄関前に車を停め、荷物を降ろしていても、宿の人が出てきません。たまたまチェックインが集中して手が回らないのか、それとも方針なのかはわかりませんが、車に寄ってくるのは大型のアブのみです。
最初に言っておきますが、宿のスタッフの対応で、おや?と思ったのはここだけで、あとは何一つ不満な点はありませんでした。
この宿のチェックインは、コロナ対策だと思いますが、透明な板で仕切られたフロントのカウンターで行います。なので、チェックインが集中すると前の宿泊客が終わるまで、しばし待つことになります。宿泊客は、家族連れが多いようです。
しかしチェックイン後の説明からは対面になり、荷物も部屋に運んでくれます。この説明は非常に丁寧で親切でした。
この宿はかなり広い敷地にいくつかの棟がつながっている構造で、多分増築を繰り返したのでしょうが、なかなかわかりにくい構造です。階段やスロープも多いですが、エレベーターはありません。
宿の人に聞くと、全部で33室あるそうですが、コロナ禍ということで8割程度で稼働しているとのこと。
今回宿泊するのは、3室だけの温泉露天風呂付き和洋室です。
無料のマッサージチェア付
窓の外は蓮の池。
河鹿荘のシンボルマークは蓮にカエルなのですが、この池にもカエルがいます。窓の下の部分に常に数匹常駐していました。
実は二匹いるの、わかるでしょうか。
ツインベッド。枕元にコンセントがありスマホ充電に対応しています。
洗面所も広くて使いやすいです。
温泉露天風呂。窓を開けられる内風呂と言うのが正しいかも。窓を開けると気持ち良いですが、この時期はいろいろ入ってきそうなのであまり開けられません。
小野川温泉の温泉はかなり高温ですが、部屋付きの温泉は適温で快適でした。
河鹿荘には大浴場が二か所あり、時間によって男女が入れ替わります。二か所ともかなり年季の入った大浴場です。
一つ目はせせらぎという名前で、露天風呂付きです。宿泊した部屋のすぐ近くにあります。
元は混浴だったとのことで、入り口が二ヵ所あり、洗い場も左右の壁際に3か所ずつありますが、中央の洗い場は蜜を避けるため使用禁止になっています。
露天風呂には小さなぬる湯の浴槽があります。
露天風呂は気持ち良いですが、この時期はアブアタックがあるのであまりゆっくりできないのが難点です。
もう一つはあさみどりという名前、こちらは廊下を長い距離歩き、階段を何度も上り下りしなければなりません。
こちらはガラス張りの開放的な浴室ですが、露天風呂はありません。広めのぬる湯の浴槽があります。こちらも洗い場は6か所で、うち2か所は使用中止になっていました。
滞在中、何度か大浴場に行きましたが、大体3~6人程度人がいる感じで、余裕をもって入浴することができました。
小野川温泉の特徴はなんといっても泉質のよさです。硫化水素臭があり、わずかに塩味のあるお湯には白い湯の花が舞っています。湯温はかなり熱めですが、この宿ではぬる湯の浴槽があるので気軽に入浴することができます。
湯上りもべたつくことはなく、ヒリヒリすることもなくしっとりした感じで、化粧水いらずの名湯です。
さて、部屋に入ってゆっくりする前に、温泉街を散策することにします。
温泉街の中心部までは徒歩五分くらいです。
大規模旅館があるわけではなく、小さな温泉街で良い雰囲気ですが、御多分に漏れず廃業した旅館や商店が目立ちます。
温泉街の中心にあるシンボル的な共同浴場の尼湯。
だいぶ前ですが、この尼湯に立ち寄り湯して、熱いけど非常に良いお湯だったので、今回再訪することになりました。
これだけ泉質が良くて、米沢にも近いので、温泉地としてのポテンシャルはあると思います。温泉娘も頑張っているのでしょうが、個人的には、古い旅館をリノベーションした今風の旅館があると良いかな、と思います。
<その5に続く>