神戸に行ってきました。
目的は「Fantasy on Ice2016 神戸公演」を観ることですが、神戸に行くのは初めてなので、多少観光もしてきました。
2016年6月19日日曜日、東京6時50分発の「のぞみ7号」で出発。往路のN700系2000番台、改造によりN700Aに編入された編成です。新造のN700Aに比べ若干振動、騒音は大きい感じがします。
9時42分に新神戸に到着。東京は好天で暑いくらいでしたが、こちらは雨が降っています。
神戸というと、いまだにユーミンの歌が頭の中で再生されます、というと年齢がばれそうですが。でも「そして神戸」ではありません。
そういえば、最近ご当地ソングってあまり聞かなくなったように思います。
新神戸駅は現在では「のぞみ」を含む全列車が停車しますが、「のぞみ」停車駅では唯一の在来線のない新幹線単独駅であり、退避線のない二面二線構造の駅となっています。
神戸市街地の北の山麓にあり、駅の両端はすぐトンネルになっています。用地買収費用のかさむ市街地を避けた結果と思われますが、南北に狭い神戸の地形上、意外に市街地とは近く、三ノ宮までは地下鉄で一駅、歩いても行ける距離にあります。
その地下鉄に一駅だけ乗車し、三ノ宮に向かいます。
新幹線の新神戸駅から神戸市営地下鉄の新神戸駅までは結構距離があります。そしてかなり地下深くまで下がっていきます。荷物を持っての移動だと10分以上かかるかもしれません。
途中何度もエスカレーターを利用するわけですが、ここで戸惑うのがエスカレーターの左側が追い越し側であること。首都圏とは逆になります。京都は逆ではなかったような記憶があるので、関西でも違うのでしょうか。
神戸市営地下鉄に乗車するのは初めてです。列車内も駅もバファローズ応援広告が大量に掲示されています。
応援する、というよりも「ほっともっとフィールド神戸」撤退への危機感といった方が正しいような気もします。
三ノ宮に到着。まずは本日宿泊するホテルに行き、荷物を預かってもらいます。
雨なので地下街を移動し、途中から地上にでてホテルに向かいます。雨はパラパラと降っている状態で、なんとかホテルまでは傘をささずに向かいます。
本日宿泊するのは、旧居留地にある「神戸オリエンタルホテル」です。
日本最古とも言われ、多くの著名人が宿泊した旧オリエンタルホテルの跡地に2010年に開業した新しいホテルで、名前は引き継いでいますが、旧オリエンタルホテルとは経営も別で関連はないようです。
このホテル、フロントは最上階の17階にありますが、1階に受付があり、ここで荷物を預かってもらえます。
さて、昼食を食べてから会場に行きたいのですが、まだ10時を過ぎたばかり、ランチタイムには早いので、近くの大丸神戸店に行くことにします。
だいぶ雨が激しくなってきました。
旧居留地は神戸が開港したときに外国人の居留地となった場所で、現在ではオフィスビルやブランドショップが立ち並んでいます。東京でいうと丸の内といった感じでしょうか。
歩いていると常に香水の香りのする街です。
しかしながら、ところどころに昔の遺構、建物が残されています。
当時の地下水道管。煉瓦造りです。
水道管が展示されている横の建物は十五番館、国の重要文化財に指定されています。
阪神淡路大震災で倒壊しましたが、当時の技術と材料で復元されたそうです。現在はレストランが営業しています。
ところで、神戸といえばスイーツとパンの本拠地、といってもよいほど、有名店の本店があります。
東京のデパートでよく見かけるこの店もあの店も、調べると本店が神戸にあったりします。
大丸神戸店の食品売り場も神戸のスイーツが勢ぞろいしています。
さすがに今、生ケーキを買うわけにいかないので、会場で食べることもできるよう焼き菓子を購入しました。
ツマガリの焼き菓子です。
大丸神戸店でふらふらしているうちに11時になったので、ランチを食べに行くことにします。だいぶ雨が激しくなってきました。
神戸オリエンタルホテルの近くにある、「Bar&Bistro64」という店です。
11時少し前に到着しましたが、すでに10人以上並んでいます。我々以外は地元の人のようで、これは期待できます。
この店は、パンはビュッフェスタイルとなっていて、いくらでも食べることができます。
ランチメニューはこんな感じです。
この値段で味もよく、パン食べ放題であれば人気なのもうなずけます。
我々は会場に向かう都合上、12時前に店を出ましたが、それまでに店を出た人は皆無、しかし店の外では多くの人が待っていました。
店を出て、ポートライナーで会場に向かいます。相変わらず雨が降っていて、湿度は高いものの風が吹くと肌寒いくらいの天気です。
貿易センター駅からポートライナーに乗車します。会場に向かう人で大変混雑していました。
実はポートアイランドに向かう公共交通機関は実質的にこのポートライナー以外にはありません。ポートライナーは、ゆりかもめと同じ新交通システムで、小型の車体、無人運転、ゴムタイヤ等の特徴があります。
ポートライナーの収益を上げようという神戸市の策略なのでしょうが、今回のようにイベントがあるときや、朝晩のラッシュ時には相当混雑するはずで、これを利用せざるをえない人は大変でしょう。
「Fantasy on Ice 2016」は、幕張、札幌、神戸、長野の4か所で開催されます。実は幕張公演も観に行ったのですが、神戸公演のほうが格段に面白かったです。理由は以下の二点。
・出演スケーターが慣れてきている、プログラムも滑り込んできているので、完成度が高くなっている。
特に今回は神戸公演の千秋楽ということもあってスケーターもノリノリでした。関西ということもあって観客のノリもよく、スケーターの滑りやすかったのではないかと思います。
・ゲストアーチストのレベルが高い。
両方に出演されているピアニストの福間洸太朗さんは素晴らしいのですが。幕張公演の他のゲストアーチストが個人的には非常に残念でした。
昨年もそのような傾向があり、神戸まで遠征したのですが、ここまで来て正解でした。
すでにテレビでも放映されているのでネタバレにならないと思いますので、個人的に印象に残ったプログラムを書いておきます。
「安藤美姫さん&ハビエル・ヘルナンデス選手のマラゲーニヤ」
ハビエルのマラゲーニヤは、スペイン国立バレエ団の芸術監督の振付でスペイン人の世界チャンピオンが滑るということで、フィギュアスケートのプログラムとして、これ以上のマラゲーニヤは存在しないわけですが、安藤さんのマラゲーニヤも素晴らしかったです。多分ですが、本格的にフラメンコを練習したのではないでしょうか。
フラメンコとかタンゴを取り入れるスケーターは多いですが、やはり経験とスキルと色気がないとこなせないように思います。そうでないと単なるBGMに過ぎなくなってしまいます。
ハビエルと吉田兄弟コラボの「バルセロナ」の良かったです。これはこのショーだけではもったいない。エキシビションでもいいから使ってもらえないですかね。
あとは、福間洸太朗さん&鈴木慶江さん&鈴木明子さんの「カッチーニのアヴェマリア」。この世界観を出せるのは鈴木明子さんならでは。他にはコストナー選手くらいでしょう。
それと、これは個人的な感想ですが、ポップス系の歌手をゲストアーティストとして登場させるのはいかがなものかと思います。
クラシックと異なり普遍性があるわけではない「はやり歌」を歌われても、正直良く知らないため、退屈に感じてしまいます。特に、新曲で外国人スケーターとコラボさせるのはどうなんでしょうか。
今回の構成であれば、フラメンコギタリストでも招待したほうがよほど良かったと思うのですが。
まあ、でもショー全体を通じての満足度は高く、神戸まで見に来てよかったと思いました。
<その2に続く>