単純なのにアイデア満載。
おもしろい(笑)

「サウンド・オブ・ノイズ」73点★★★★




************************
スウェーデンのある町に、
突如現れた謎の6人組ドラマー。



彼らはあらゆるものを楽器に見立て、
とんでもない場所で音楽を作り上げる
“音楽テロリスト”だった――!




彼らを追うのは
音楽一家に生まれながら、音痴で音楽嫌いの警官
アマデウス(ベングト・ニルソン)。



果たして彼は音楽テロを阻止できるのか――?!

************************
スウェーデンから、おもしろ映画がやってきました。

6人のドラマーが音楽によるテロを仕掛ける話。
本作に先駆けて作られた短編
「アパートの一室、6人のドラマ-」が
がYouTubeでヘビー再生されているそうです。
(クリックすると観られます。おもしろいです。笑)
6人中5人がホンモノのドラマーで
しかも使うのは楽器ではなく、そこらにあるモノ。

病院で銀行で、
彼らはシュレッダーにハンコなどあらゆるものを楽器にして
サウンドを奏でる。
無表情で淡々とした演奏が
シュールで笑えるんです(笑)

特に送電線パフォーマンスは
まさにアート!お見事!


よくまあこんなアイデアが沸くものだと驚きます。

彼らはなにゆえ“音楽テロ”を起こすのか?
観ていると街にはゆるーい(ぬるーい。笑

ポップミュージックが流れていたりして
そんな状況に向けて
「音楽ってそれだけじゃないんだよ!」

意思表示なのかなーと思いました。
さらに
おなじみ『週刊朝日』(7/19号)「ツウの一見」で
北欧音楽事情ツウの佐々智樹さんにお話を伺ったところ
やはりスウェーデンの音楽事情は
ABBAに代表されるメロディアスなポップスや、クラシックが主流で
確かに保守的らしい。

でもそれだけじゃなく、
彼らの伝えるところは
「規律に縛られた現代人へのメッセージ」だとおっしゃってました。
なるほど。

いつもながら理解がより深まった次第です。

★7/27(土)から新宿シネマカリテほかで公開。
「サウンド・オブ・ノイズ」公式サイト