ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

サウンド・オブ・ノイズ

2013-07-23 21:33:12 | さ行

単純なのにアイデア満載。
おもしろい(笑)


「サウンド・オブ・ノイズ」73点★★★★


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スウェーデンのある町に、
突如現れた謎の6人組ドラマー。

彼らはあらゆるものを楽器に見立て、
とんでもない場所で音楽を作り上げる
“音楽テロリスト”だった――!

彼らを追うのは
音楽一家に生まれながら、音痴で音楽嫌いの警官
アマデウス(ベングト・ニルソン)。

果たして彼は音楽テロを阻止できるのか――?!

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スウェーデンから、おもしろ映画がやってきました。

6人のドラマーが音楽によるテロを仕掛ける話。

本作に先駆けて作られた短編
「アパートの一室、6人のドラマ-」
がYouTubeでヘビー再生されているそうです。
(クリックすると観られます。おもしろいです。笑)


6人中5人がホンモノのドラマーで
しかも使うのは楽器ではなく、そこらにあるモノ。

病院で銀行で、
彼らはシュレッダーにハンコなどあらゆるものを楽器にして
サウンドを奏でる。

無表情で淡々とした演奏が
シュールで笑えるんです(笑)

特に送電線パフォーマンスは
まさにアート!お見事!

よくまあこんなアイデアが沸くものだと驚きます。

彼らはなにゆえ“音楽テロ”を起こすのか?
観ていると街にはゆるーい(ぬるーい。笑
ポップミュージックが流れていたりして

そんな状況に向けて
「音楽ってそれだけじゃないんだよ!」という
意思表示なのかなーと思いました。

さらに
おなじみ『週刊朝日』(7/19号)「ツウの一見」で
北欧音楽事情ツウの佐々智樹さんにお話を伺ったところ
やはりスウェーデンの音楽事情は
ABBAに代表されるメロディアスなポップスや、クラシックが主流で
確かに保守的らしい。

でもそれだけじゃなく、
彼らの伝えるところは
「規律に縛られた現代人へのメッセージ」だとおっしゃってました。

なるほど。

いつもながら理解がより深まった次第です。


★7/27(土)から新宿シネマカリテほかで公開。

「サウンド・オブ・ノイズ」公式サイト
コメント
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