発想と世界観が
断然、おもしろい!
「スノーピアサー」73点★★★★
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2014年7月。
ある計画が失敗し地球は新たな氷河期に突入した。
生き残ったのは
1年で地球を一周する列車「スノーピアサー」に乗り込んだ人々だけ。
そして2031年。
スラムのような最後尾車両で、貧困民として暮らす
カーティス(クリス・エヴァンス)は
状況を打破すべく、革命のときを待っていた――。
そしてついに
決行のとき。
カーティスは仲間たちと、先頭車両を目指すが――?!
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「グエムル―漢江の怪物―」「母なる証明」の
ポン・ジュノ監督が
ハリウッド俳優やスタッフと組み、
韓国・米国・フランス合作で作った近未来SFエンターテインメント。
フランスのコミックが原作だそうで
いやはや、まず発想がイイネ!
世界が凍りつくなか、
生き残った人類を乗せて走り続けている列車。
列車は1年で地球を一周するようになっており、
人々は車窓から死の世界を見つつ、
永遠の“サークル”をクルクルと回っている……
なんて終末ロマンチックに溢れた設定だろう!
車両を社会の階層に見たてたアイロニーも
実に明解でおもしろいしね。
しかも自身の
グロく、エグい味付けを失わず、
倫理ギリギリの「仰天の真実」を入れつつ、
スケールをハリウッド仕様にしたのがエライ。
それに、なんといっても
ソン・ガンホを出したのがエライ!(笑)
エグさはあっても
直接的描写が抑え目なのも助かります。
ティルダ・スウィントンの
メイクダウンぶりもすんごいことに。
その役者魂というか勇気というか、ホント敬意を表します。
★2/7(金)からTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国で公開。
「スノーピアサー」公式サイト