どん底顔で、
ケイト・ブランシェット
アカデミー賞主演女優賞受賞!
「ブルージャスミン」78点★★★★
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ニューヨークのセレブリティだった
ジャスミン(ケイト・ブランシェット)は
夫との結婚生活も、資産もすべて失い、
人生のどん底にいた。
シングルマザーである妹(サリー・ホーキンス)の
質素なアパートに身を寄せたジャスミンは
なんとか生活を立て直そうとする。
しかし
見栄っ張りで、プライドの高い彼女の前途は多難で――?!
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ウディ・アレン監督の最新作。
ここ最近は連勝・失敗ナシのクオリティで
本作も間違いなし、です。
セレブから平民に堕ちた女性のギャップを
シニカルに可笑しく、風刺を込めて描いていて
これは本当に主演のケイト・ブランシェットが素晴らしい。
彼女の持ち味を活かして
こういう風に使ったウディ・アレンのセンスが素晴らしい。
ジャスミンを単なるイヤミな女”にしないためには
ケイト・ブランシェットの「本物のエレガンス」が肝なんですよねえ。
で、
そんな“本物感”あるジャスミンの
セレブ暮らしが崩壊してしまう。
精神を病み、ボロボロになっても
ジャスミンはプライドを捨てずに
なんとか、人生を立て直そうとがんばる。
しかし、そのがんばりが、かなーり見当違いで
いきなりインテリアデザイナーを目指すとか
気持ちはすごくわかるんだけど、違うだろそこ!って(笑)
堅実の“け”の字もないジャスミンの悪戦苦闘、
そこに生まれるちぐはぐさ、滑稽さが可笑しいんですね。
あまりにうまく行かないジャスミンの人生、
ちょっと切なく、気の毒な気もするんですが
これは個人攻撃ではなく
「ジャスミンのような」悲劇を生む社会の価値観や視線を、
蹴っ飛ばしているだと思えるので、いいんでしょうね。
しっかし
彼女の持ってるエルメスのバーキンが
だんだんくたびれてくる様子といい
アレン御大、やっぱりなにもかも
わかってらっしゃるなあと。
★5/10(土)から全国で公開。
「ブルージャスミン」公式サイト