コメディかしらんと思ったら
深~い話だった。

「不機嫌なママにメルシィ!」68点★★★☆



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俳優のギヨーム・ガリエンヌ(本人)は今、
自作の一人芝居の舞台に立とうとしている。

彼の波乱に満ちた人生は
ママ(ギヨーム・ガリエンヌの二役)との関係から始まった。


女の子が欲しかったママは
幼いころから、ギヨームをどこか特別扱いして育ててきた。


ギヨームは
大好きなママのようになりたいと願うのだが



その様子は段々と周囲から浮くことになり――?!

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「イヴ・サンローラン」で
サンローランのパートナーを演じた
ギヨーム・ガリエンヌ。
フランスで演技派として知られる彼が、
自身の自伝的戯曲を映画化。
そして、自分と自分の母親の二役をやるという。


なんだか楽しそう!

彼が自身のセクシュアリティを、
自らが演じる母親の存在を借りて探すという
なかなかに深い構造になってました。

ギヨームが一人芝居をする舞台劇で始まり、
合間に回想シーンがはさまり、
淡々とし、独特のリズムがあり、
最初はなかなか意図が掴みにくい。

ただ主人公が父親にも言われるほど
「母親にそっくり」で


ママの仕草を真似たりすることから
次第に自身が「男であること」に違和感を持っていることに気づく・・・

なるほどなと。

しかし、そこからもまた悩めるところで
いったい自分はゲイなのか?



「男」が好きなのか?



そしてそのうち
「え!そうなるかい!

LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)
それぞれの違いが改めて学べる感じでした。
ギヨーム・ガリエンヌをもっと知っていると
よりおもしろかったかもしれないなと。

けっこう知ってる映画にも出てるんだよね。
今後はより、気をつけて見てみます。


★9/27(土)から新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
「不機嫌なママにメルシィ!」公式サイト