なにをしでかすか読めない
安藤サクラの破壊力。
「0.5ミリ」69点★★★★
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介護ヘルパーの山岸サワ(安藤サクラ)は、
ある事件によって仕事をクビになり、寮も追い出されてしまう。
町をさまようサワは
カラオケ店で店員ともめている老人を見かけ、
同伴者のふりをして入店する。
初めは怯えていた老人だが
次第にサワに心を開きはじめ――?!
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安藤桃子監督×妹の安藤サクラ主演。
仕事と住む家を追われたヘルパーのサワ(安藤サクラ)が
町で見かけた老人たちの家に押しかけ、
家事や介護をする
“おしかけヘルパー”となっていく――というお話。
あげく彼らを救うことになったりもするんですが
正義のヒロインというわけでもない。
彼女の素性も過去も明かされず、
次にどんな行動に出るのか読めない。
エロじじいの“おいた”も「すららっ」とかわす
得体の知れない強さ。
それでいて、白いシャツで朝ご飯を用意するときの
楚々とした美しさ。
最初は「厚かましい!」と起こっていた彼らも
次第に彼女を受け入れていく。
そして世の中も
ちょっとだけ変わるような。
なんともハードボイルドな
まさにさすらいのヘルパー列伝、という感じ。
テーマに今日性があるのはもちろん
暴力にもひるまず、あるときはふんじばる、爽快さもあります。
ただ、196分という長さには
我々のほうがひるんでしまう。
1エピソードづつ、テレビドラマで分けて見せても
おもしろいのかもな、と思いました。
まあテレビでは題材が地味かあ。でもいいと思うけどなあ。
坂田利夫さんとのエピソードがよかったですね。
★11/8(土)から有楽町スバル座ほか全国順次公開。
「0.5ミリ」公式サイト