映画そのものが、可愛らしいアート。


かつ、話もしっかりしてます。

「天才スピヴェット」3D版 72点★★★★




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米・モンタナ州の田舎に住む


10歳のT.S.スピヴェット(カイル・キャトレット)は

純正カウボーイの父と
昆虫博士の母(ヘレナ・ボナム=カーター)と姉と3人暮らし。

スピヴェットは天才的な頭脳の持ち主なのだが、


周囲にはイマイチ理解されていない。

そんなある日、
スピヴェットが発明した機械が
スミソニアン博物館で賞を受賞したという知らせが届く。


スピヴェットは家族に黙って
一人、授賞式に行こうと考えるが――。



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「アメリ」のジャン・=ピエール・ジュネ監督の新作。
美術に定評ある監督だけに
期待通り、
飛び出すアート絵本のごとき、素晴らしい世界観に
まずは拍手。


加えて
見た目のおもしろさや可愛らしさだけでなく、
天才少年の冒険と成長ストーリーを
しっかり芯にしてあり、

予想以上に楽しめました。


スピヴェット少年の聡明なキュートさが
ときにユーモラスに、生き生きと描写される。


彼の冒険の動機には、
一家に起きたある悲しい出来事があるんですが

彼もまた、それを心の傷にしながらも、
なんとかブレイクスルーしようとして、行動を起こす。

その
子どもならではの前向きな力が
とても素直に描かれていて
見る人を惹き付けると思います。

かなり風変わりだけど、しかし包容力ある
ヘレナ・ボナム=カーターのお母さんぶりも素敵でしたねえ。


★11/15(土)からシネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。
「天才スピヴェット」公式サイト