ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ボンジュール・アン

2017-07-02 23:49:47 | は行


気持ちいい風に吹かれましょう。


「ボンジュール・アン」73点★★★★


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映画プロデューサーの夫(アレック・ボールドウィン)と
カンヌ国際映画祭に来た妻アン(ダイアン・レイン)。

仕事ばかりの夫に放っておかれても
「まあ、いつものこと」と諦めている。

だが夫が急きょブダペストに行くことになり
耳の具合が悪いアンは
飛行機に乗らずに、パリで夫を待つことにする。

夫の仕事仲間ジャック(アルノー・ヴィアール)が
アンをパリまで送り届けることになった。

だがジャックは生粋の“フランス男”。

「まずはランチです」と
とびきりのレストランに連れて行かれ、
アンの“寄り道の旅”は始まった――!


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この映画、予想以上におもしろい。


美食家のフランス男性と
カンヌからパリまで小旅行する人妻(ダイアン・レイン)のお話なんですが

フランシス・フォード・コッポラ監督の妻
エレノア・コッポラの劇映画デビュー作で
しかも、彼女が体験した実話がもとだそうな。
ひゃー(笑)


で、ヒロインをエスコートするのは
人生の愉しみなんたるかを、よ~くご存じなフランス男。

ドライブの途中、農家でフレッシュなイチゴを買っておやつにくれたり
よさげなランチスポットもバッチリ。

かと思えば
ローヌ川沿いでワインとチーズでピクニック!とか
もう食いしん坊には「キュン死」ですよ(笑)

合間に名画や歴史のうんちくあり。
しかも立ち寄るのが
リュミエール研究所とか、
布の博物館とか、趣味が最高。(ここ絶対ノンフィクションだろうな)

しかもダイアン・レインが美しい。

旅の途中、ずっと
「早くパリに行きたいのに、連れ回された」姿勢を崩さなかった彼女が
パリに到着した瞬間の、あの表情。
女優だなあ(当たり前。笑)


肩肘張らずに楽しめるので
一週間仕事をがんばった自分にごほうび、もよし。
男性は、カノジョや奥さんを誘ったら、絶対に喜ばれると思いますよ。


そして
ワイン好き&勉強中の方は必見。


とにかく初っぱなから
シャトーヌフ・デュ=パプに生ハムとメロン、

コンドリューにコート・ロティ、
シェブールチーズはクロタン・・・・・・などなど、

地方の美食が満載で
マジでワインの教本ですか!というほどの中身の濃さ(笑)


試験を控えている方はご覧になると
きっと、教科書とリンクして
すごく頭に入ってくると思います。


★7/7(金)からTOHOシネマズシャンテほか全国で公開。

「ボンジュール・アン」公式サイト
コメント
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