もたいまさこさんが効いてます。


「ハローグッバイ」70点★★★☆




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高2の派手め系女子はづき(荻原みのり)と


優等生で委員長の葵(久保田紗友)は

同じクラスにいながらもまったく接点がない。

そして二人はそれぞれ
問題を抱えていた。


そんなあるとき、二人は偶然、学校帰りに
認知症のおばあさん(もたいまさこ)に出会う。



すべてを忘れてしまったおばあさんは
「ある手紙を、ある人に渡したい」と言う。

二人はその手紙を届けようと
手助けすることになるが――?!

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ほんのり苦く、
とても清涼な作品でした。


マジメな委員長・葵と派手め系の女子はづき。
クラスでも学校でも
絶対に交わらない世界にいる二人の少女が、
一人のおばあさんと(もたいまさこ)出会う・・・というお話で
まあいつの時代もこうした
グループの違いや


昔を懐かしく思ったり
それにしてもLINEとかあるいまどきの女子高校生事情は
大変そうだなあ、とも思う。

まあ、年代的にも
思い入れをしてしまうのは
もたいさん演じる“おばあさん”のほうで

彼女は認知症で
いろいろなことを忘れてしまっているのだけど
ひとつだけ「憶えている」記憶がある。
それはある人に、渡せなかった手紙を渡すこと。


で
少女たちはそれをラブレターだと思い
相手に渡してあげようとする――という展開。


でも、その結末にうるっときた。

1978年生まれの菊池健男監督、なかなかいいツボを押すなあと。

いつか、自分もこうして、
全てを忘れても
思い出だけを反芻したり、誰かに固執したりするのだろうか――と
思ってしまいました。

振り返るとこの映画に
存在感ある“男”はほぼ出てこないんですよね。

世代を超えた、女たちの秘密。


渡辺シュンスケ氏によるピアノ曲も美しいです。


今週発売中の「AERA」で
もたいまさこさんに取材させていただきました~。


もたいさんの高校時代とは?
そしていまの暮らしについて・・・

ご興味ある方はぜひ~。

★7/15(土)からユーロスペースほか全国順次公開。
「ハローグッバイ」公式サイト