クリント・イーストウッド監督。
なーるほど、こう描くか~。
「15時17分、パリ行き」72点★★★★
**********************************
2015年8月21日。
アムステルダム発パリ行きの高速列車に
アメリカ人の3人の若者が乗り込んだ。
オレゴン州兵士のアレク、
米空軍に所属するスペンサー、
そしてアンソニー。
3人は幼なじみで、休暇を利用して旅行をしていたのだ。
だが、列車内で事件が発生!
そして3人の判断が
554人の乗客の命を救うことになる――!
**********************************
クリント・イーストウッド監督が
2015年に実際に起きたテロ未遂事件を描いた作品です。
なーるほど、こういう作りなのか!と
観た人誰もが思うはず。
つまり、事件は一瞬のことなので
そこに偶然居合わせて人々の命を救うことになる
3人のアメリカ人の若者の
「そこに至るまで」を、描いた映画なんですね。
彼らの少年時代からスタートし、
なにやら青春グラフィティのような体なので
「テロを描いた映画」と思って観ると
最初は面食らうかもですが
その成り立ちが垣間見えてくると
なーるほど、と思うのでありました。
3人は幼少から軍事オタクで武器オタク(苦笑)。
モデルガンを収集し、戦争ごっこも本気モード。
(やばい方向に行かないことは幸いだった)
そしてそのうち二人は当然のように
米軍に入ることを希望する。
その根底には
「人の役に立ちたい」という、純粋で、強い思いがある。
「世界の警察気取り」とも揶揄されるアメリカですが
その根底に
こういう若者のマインドがあるのか、と
そういうマインドは、こう形作られていくのか
決して、一元的には言えないけれど
こういう若者たちが、アメリカを支えているのか、とわかる点が
興味深いと感じました。
それに、このくらい特殊な訓練をしていないと
いざという事態に対応できないのか!ということがありありとわかって
逆にゾッとした。
本当にこの列車の乗客たちはラッキーだったと思います。
さらに、驚くのは
主人公3人を演じているのが、本人たちだってこと!
全然知らずに観ていたので
これには驚きましたよ。
うへ~!アメリカ人って、役者!(笑)
★3/1(木)から全国で公開。
「15時17分、パリ行き」公式サイト