「ラ・ラ・ランド」監督×ライアン・ゴズリング主演。
「ファースト・マン」71点★★★★
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1961年。空軍でテストパイロットを務める
ニール・アムストロング(ライアン・ゴズリング)は
危険ギリギリの飛行をこなし、家族を養っていた。
そしてある出来事から、彼は
NASAの宇宙飛行士に応募する。
テストを突破した彼は、宇宙飛行に向けての訓練を開始する。
想像を絶するハードな訓練のなか
ともに歩んできた友人が、訓練中の墜落事故で命を落とす。
辛さと苦しみのなかニールは訓練を続け、
ついに、アポロ計画の船長に任命されるのだが――?!
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1969年に人類初の月面探索をしたニール・アームストロングの物語を
「セッション」「ラ・ラ・ランド」の監督が映画化。
狭いコクピットに収まり、
「どうなるか、誰にもわからない!」前人未踏の世界に旅立つ、いう
宇宙飛行のドキドキをリアルに体感する
「体験型」ムービーなんですが
これが最先端アトラクションじゃなく
花やしきのレトロな乗り物のように
恐ろしくアナログ!なところがミソ。
いま見るとギャグか?ってほどに「ポンコツ」な宇宙船に乗せられ
モルモットのごとく
「国のため」に消費される宇宙飛行士を見るにつけ、
ホントによく行ったな・・・・・・!そう思わずにいられない。
デイミアン・チャゼル監督は、
そんな宇宙飛行士の悲哀、
なぜ、そうしなければならなかったのか――そこにあった宇宙開発の政治利用や、社会的背景を声高にはしない。
そうしたドラマを、エモーショナルに盛り上げるのではなく、
ファクトを積み上げる実直な方法で、この物語を描いている。
ともすれば「退屈」になるこの手法で
目だけでエモーショナルを表現できる俳優ライアン・ゴズリングが、
映画の感情の全てを担っているんですなあ。
これは
このコンビならでは、の功績といえる。
熱い感動!というのとはちょっと違うけど
「ものごとの最初」が、いかに大変で、大きなことなのか
そして
歴史的出来事に、新たな視点を与えたことには間違いない、と思います。
★2/8(金)から全国で公開。