最高!(笑)涙流して笑った!
「ありがとう、トニ・エルドマン」80点★★★★
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ドイツに一人で暮らすヴィンフリート(ペーター・ジモニシェック)は
悪ふざけが大好き。
彼は元妻の開いたパーティーで
久しぶりに娘のイネス(ザンドラ・ヒュラー)に会う。
ブカレストの大企業で働く彼女は
スリムなスーツに身を包み、
いかにもデキるバリキャリ。
だが片時もスマホを離さず、
硬い表情で仕事の電話ばかりしている。
「パパ、そのうちブカレストに遊びに来て?」――
お愛想で言った彼女のもとに
連絡もせずに突然、父がやってきた――!
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ジャック・ニコルソンが
自ら名乗りを上げ、ハリウッド・リメイクが決まったという
ドイツ=オーストリア映画。
この手の映画にして
162分は長い?と思ったけど
いやいや、この時間に意味があり
ちっとも長くない。
特に娘である全ての人に
強く!おすすめしたいですねえ。
初っぱなから
しょぼくれたオヤジ、ヴィンフリートが繰り出す
ゆるーい笑いの連打にやられる。
宅配便のお兄さんをからかってみたり
ギョッとする扮装で、元妻の心臓を止めそうになったり(笑)
老いた母を見舞ったとき
彼が可愛がってる老犬の話になって
母親が「もう、安楽死させたらどう?」と言うと
「はい?親にもできないのに?」と返す(笑)
そんな彼は元妻の家で
ルーマニア・ブカレストの企業で働く
バリキャリの娘と再会する。
彼女が「遊びにきて」とお愛想に言うと
本当にノコノコやってきて
しおれたシャツで娘につきまとうんですよ(苦笑)。
この愛すべき父キャラクターが最高!
娘としては
「ほっといて!」もいいところなんだよね。
でも平気でこの父親は
不可侵の領域を侵してくる。
そんな「父への苛立ち」に共感しつつ
でも、ちょっといいとこ見せたいのか
会社関係者とのパーティーに連れてったりする娘の気持ちも
よーくわかる。
そこでまた親父が問題を起こしたりしちゃうんですが。
そうこうしながら
「じゃあ、パパは帰るよ」となって
はあ、やっと帰った・・・と思いきや
ヘンな扮装をした父が
「トニ・エルドマン」とか言う偽名で
また近辺をうろつき始めるという(苦笑)
この親子ストーリー、
決して予定調和にいかないところがすごいんですよ。
自身も“娘”である
マーレン・アデ監督による
「予測不能」の連打を体験すべし!
でもね
某大手新聞や週刊誌で
キモのおもしろ展開を明かしちゃってる記事をけっこう見かけて
ちょっと、どうなんだかなーとか思うのでありました。
★6/24(土)からシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
「ありがとう、トニ・エルドマン」公式サイト
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