ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ヤギと男と男と壁と

2010-08-08 12:58:21 | や行
いい役者が揃ったゆるいビートのコメディ。

しかもウソみたいだけど
実話なんだそうです。


「ヤギと男と男と壁と」69点★★★


2003年。
米の地方記者ボブ(ユアン・マクレガー)は
一念発起してイラク戦争取材へ。

しかしコネもツテもなく
現地でトホホになっていたころ
出会ったのが
ビジネスマンふうの男リン(ジョージ・クルーニー)。

実は彼、現役の特殊工作員で超能力者(!)

しかも1980年代に米軍がマジで行っていた
“ジェダイ計画”すなわち
超能力部隊のメンバーだったというのだ・・・。


半信半疑のボブは
リンの体験談を聞きながら
戦火のイラクを旅するのだが・・・。


原案はイギリス人ジャーナリストが書いた
ノンフィクション
『実録・アメリカ超能力部隊』(文春文庫)。
しかしこの本自体が
かなりゆるいらしく(笑)

映画もそんな感じですね。
期待しすぎると「カックン」かもしれませんが
“ゆるオモ”ではあります。


まあ
ベトナム戦争~1980年代の
ヒッピー文化とサイキック流行を考えると
あながちホラ話とも思えないし。


なんたって
キャストがいいですよ。


どこまでマジなんだかわからない
イっちゃった目ととぼけ顔の
ジョージ・クルーニー。


最近お約束の“ジェダイネタ”で
これでもかと
いたぶられるユアン・マクレガー(笑)。

サイキック隊のヒッピー隊長に扮した
ジェフ・ブリッジスのロン毛。


クルーニーのライバルとなる超能力者に
ケヴィン・スペイシー(笑)。


ま、この4人のキャラとシチュエーションだけで
魅力的ですよね。

しかもセリフも演技もけっこう微細に
ツボついてきます。


それに
「戦争を超能力でなんとかせい!」という
トンデモな発想も

現地の状況とは裏腹に
一般社会のリアルからどんどん遠くなっていく
戦争というものへの距離感を
意外に的確に表してるような・・・気もしました。



ちなみに原題は
「The Man Who Stare at Goats」。
邦題は
千原ジュニアさんがつけたそうです。
映画を見ると「ほぉ」と思う・・・かな。


★8/14からシネセゾン渋谷ほかで公開。

「ヤギと男と男と壁と」公式サイト

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4 コメント

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ヤギと男 (三本毛)
2010-08-08 13:38:17
羊男ではないのね
このキャスト(1人は名前聞いても分からないけど)は
ちょっと豪華だね
アゴ割れのユアンと
ちょい割れのジョージ・クルーニー、ケヴィン・スペイシー。
アゴはどうでもいいのだけど、すごいね。

ちょっと気になる映画です
返信する
あご割れ度 (ぽつお番長)
2010-08-08 14:00:02

三本毛さんは
ほんとあご割れ、気になるのね・・・。笑。

あご割れ度でいうと
ユアン>ケヴィン>クルーニー>ジェフ

・・・ですかね。
返信する
よく見たら (三本毛)
2010-08-08 14:04:04
ジョージ・クルーニーは割れてないね。
ちょい割れのイメージだったんだけど。
返信する
あご (ぽつお番長)
2010-08-08 14:08:32

あご割れにもいろいろあってですねえ。

タテ割れ、岩石割れ、地盤沈下型など
研究してる人もいるんですよ。
(ウソ。でもいるかもしんない!
返信する

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