メリル・ストリープの存在感が
いま、さらにでかくなっている。
「未来を花束にして」71点★★★★
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1912年のロンドン。
7歳から洗濯工場で働いてきたモード(キャリー・マリガン)は
同じ工場で働く夫(ベン・ウィショー)と幼い息子の3人家族。
ある日、モードは街で
女性の参政権を求める
「女性社会政治同盟(WSPU)」の抗議行動に遭遇する。
ごく普通の“女子”だったモードは
成り行きから、WSPUの活動に関わることになるが――?!
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1912年、女性に参政権がなく
低賃金で重労働に従事させられていた時代に
「その状況を変えたい!」と闘った
名もなき彼女たちを描いた作品。
キャリー・マリガンにヘレナ・ボナム=カーター、
ベン・ウィショー・・・と
魅力的なキャストに惹かれて観ると、
新たな知識を得られると思います。
彼らもその歴史を伝える、という趣旨に賛同したのでしょう。
大事なことを教えてくれる映画だと思います。
そして、先のGG賞でのスピーチでも抜群の存在感を示した
メリル・ストリープ女史が
実在したWSPUのカリスマ的なリーダーに扮し、
出番は少ないながらも、大きな存在意義を発揮しています。
知るべき歴史、なのですが
しかしまあ
この「ずしーん」とのしかかる鑑賞後感はなんだろう。
ほんの100年前まで、こんな状況があったこと、
労働者階級の女性たちが
家畜のように扱われていた事実を、知らなかったことへの怒りだろうか。
いまの世の不公平が、透けて見える悲しさからだろうか。
彼女たちのおかげもあって
たしかに状況は前進したけれど
でも例えば、この日本でだって
男女の賃金格差は埋まっていないし
2015年の女性の議員数割合は、186カ国中、147位。
女性たちの状況は、本当によくなったのだろうか?
“ガラスの天井”がいまだ存在する状況を
ヒシヒシと、もやもやと感じつつ
ドカンと蹴飛ばしたい気にもなるのです。
★1/27(金)からTOHOシネマズ・シャンテほか全国で公開。
「未来を花束にして」公式サイト