青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

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71歳杉原輝雄が世界に並んだ!祝・50年連続出場!

2009-05-01 | スポーツの話題

杉原選手、本当に頭が下がります。絶えず周囲に感謝を忘れず、若いころからマナーやルールに厳しく、自分達を生活させてくれているファンを大切にして来ました。そして今はその生きざまを多くの人に示し、勇気を与えています。その杉原選手が偉大な記録を作り上げました。

4月30日、男子プロゴルフツアー・中日クラウンズ第1日。(愛知・名古屋GC和合C)1960年の第1回大会から出場している71歳の杉原輝雄(ヒグチ歯科グループ)が、同一大会連続出場の世界タイ記録となる50回連続出場を達成。「これからもお世話になりたい」と、来年の世界新記録樹立を誓った。午前10時50分、ティーオフ。ボールは右のラフに抜ける、やや不本意な当たりだったが、この瞬間、自らの日本ツアー記録を更新。世界記録に並ぶ同一大会50回連続出場を果たした。「遼君ファンの皆さん、同情のご声援、ありがとうございます」。ギャラリーを沸かせるジョークは健在だ。

杉原が歩く先々は、どこもかしこも大きな拍手。その度にギャラリーの方を向き、歩きながらペコペコと頭を下げるドン。50回という歴史に「振り返ってみると短いけど、これからを考えると長いのでは」と感慨深げだった。16番では昨年6月のミズノオープンよみうりクラシックの第2日以来となる今季初バーディー奪取を決めた。残り110ヤードから9アイアンで放たれた第2打を、ピンまで1.5メートルにつけ沈めた。派手なアクションもなく、ただ淡々と帽子を取り大歓声に向かって一礼した。

病気と闘いながらの競技人生。98年に公表した前立腺がんは昨年、リンパへの転移が見つかった。それでも手術を拒み、投薬治療などでプレーを優先。2月に放射線治療を行う予定だったが、体への負担が大きく断念した。その代りの粒子線治療を終えて体調が安定し、先月ラウンドを再開したばかり。「声援は距離が出ないのに頑張っている同情では」と杉原節をさく裂させながらも「ありがたい」。クラブハウスでの表彰式で、記念に470万相当の高級腕時計などを贈られた杉原は「年が明けると、この試合に出ることを励みにしていました。本当に長いことお世話になってます。」と感謝した。

大会から連続出場の表彰を受けた第5回(64年)の覇者は今後について「続けて50回もお世話になり、これじゃあ死ねない。50回を目標にしてきたわけじゃない。51回でも、52回でも出していただけるならありがたい。来年も再来年もお世話になりたい。」と、マスターズのアーノルド・パーマー超えとなる、世界新記録挑戦を宣言。会見の終わりには「ちょっと老けた石川遼でした」と笑いを誘うなど、ファン思いのサービス精神は今も健在だ。

この日は最下位スタートとなったが、「今日はぜんぜんダメ。明日は70台で回りたい」と意気込む姿は実に若々しい。まだまだ現役を続けて欲しい、元気な姿を見せて欲しいと、誰もが願っている。

今日1日に行われたトーナメント2日目。尾崎将司(70-77)、青木功(74-76)、50回連続出場の杉原輝雄(84-87)は残念ながら予選落ちした。


◆世界の同一大会連続出場記録 アーノルド・パーマー(米国)のマスターズ(1955~2004年)と、チャールズ・エバンズ(米国)の全米アマ(第2次世界大戦による中断を除く)がそれぞれ50大会連続。杉原輝雄はこれらに並んだ。