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Breaking Down ~やめよう!日本人の“妬み”文化!

2022-11-05 | スポーツの話題

今、人気と注目を集めているBreaking Downについてのネット記事が、とても見苦しい。本当に日本のサイトなのか?と、どこかのすぐに喧嘩腰になる国のサイトなのではないかと思うほどです。

日本は「和を以て貴しとなす」文化を持つ国でした。これは「仲良くすることが1番」という意味ではなく、1人1人の意見や立場を尊び、多数決で決定するのではなく、独裁者や専制君主が決めるものでもない。「和」つまり各人を尊重したまま一致点を探して見つけ、それによって政を行うという意味です。慣れ合ったり、逆に誹謗中傷で言いたいことを言う、暴力で殴り合うということではありません。しかし、最近の日本を眺めていると、ほとんど万事に渡って違う文化が日本に蔓延しています。

それは「妬み」です。

他人を羨ましいと思ったら、自分も頑張ればいい。確かに億万長者になりたいと頑張っても、誰もがなれる訳じゃない。一生懸命努力しても、部活でレギュラーになれない、志望校に合格しない等、努力だけでは人生には結果がついてこない場合は多い。しかし、流した汗は嘘をつかないので、努力しただけの実力は、本人の頑張りに応じて身につきます。他人からの評価は別として。

社会人であれば課長になりたいと思えば、頑張って係長の内に課長の仕事を覚え、課の成績を上げて、課長という神輿を担いで次長・部長にしてあげればいい。そうすれば空いた課長の椅子はその人のものになります。しかし、現実には自分が頑張るのはとても難しい。そこで人は、課長を引き吊り降ろして、その椅子に座ろうとします。上司のミスやスキャンダルを暴こうとします。

自分を高めるのは困難ですが、他人を引きずり下ろすことほど簡単なものはありません!

そういう手法が、今の日本には蔓延しています。海外の個人主義や自己責任という文化とは全く違います。日本人の「和」は、どこに消え去ったのでしょうか?

昔はプロレスは何かあるごとに引き合いに出され、「八百長」だと言われました。こちらは真剣勝負だけれど、あちらはショー・八百長だと、人気があり大金を手に出来るプロレスを見て、人気の無いスポーツに関わる人たちが口々に誹謗中傷したものです。でも僕は、アントニオ猪木にボクシング世界王者の具志堅用高さんが真剣に戦っても勝てるとは思わない。勿論、具志堅さんは猪木に対し、真剣に「真剣にやれば俺の方が強い」などと馬鹿なことは言いません。アントニオ猪木は物凄く強くなる為の苦労の末、「世間」と闘い続けました。

プロレス・ブームが去り、K1やプライドといった格闘技ブームが去っても、ボクシング界は亀田親子に対して冷たく、依然マニアだけを相手にする業界のままでした。前田日明が不良更生も含め、ジ・アウトサイダーを立ち上げると、これまた「あれはただの喧嘩」だと中小誹謗が起こり、団体は活動停止に。反社との関りからプライドを潰した榊原氏が、何故かプライドを潰した同じフジテレビに推されてRIZINを立ち上げて人気を得ると、ジ・アウトサイダーから出て来た朝倉兄弟がRIZINで活躍を始めますが、所詮ジ・アウトサイダーの奴らと言われました。格闘技界はいわれのない反社との関りを取り沙汰され、若い選手たちは大人の事情や時代の既成権力と闘い続けました。

そして、朝倉兄弟がBreaking Downを成功させると、今度は「あれは格闘技ではない」と一斉攻撃です。ボクシングであれ何であれ、最初からルールが整備され今日のような姿になった訳ではありません。総合格闘技と呼ばれるものも、猪木とアリが戦って以降少しづつ進化して来ました。技術体系に違いは多少あっても、修斗もプライドもUFCもパンクラスも、そもそもは八百長と言われたプロレスが無ければ誕生しなかった

Breaking Downも今後ルールを整備し、プロモーション方法を改善すれば立派な格闘技に変貌を遂げるでしょう。全てのプロ興行は、大衆が観たいと思わないと成功しません。那須川天心と武尊選手のザ・マッチが大成功したのは真剣勝負だからではなく、スター選手同士の対決であり、多くの人が観たいと思ったからです。

Breaking Downの1分間ルールでなら、確かにプロがアマチュアに勝つ事もあります。オーディションからのプロモーションもあり、大衆が観たいと思うから成功しています。継続して成功して行くかはまた別の話で、死亡事故や反社会性が無いように運営側も改善して行くでしょう。

スポーツは似ていても、ルールが違えば全く別物!ボクサーやキック等いろいろなプロ格闘技の選手がBreaking Downに対して、注意喚起を超えた誹謗中傷に近い発言をしていますが、他人をこき下ろす時間があれば、どうすれば自分たちの競技が多くの人々から注目を集めることが出来、その結果、アルバイトや仕事をしながらではなくプロ競技に専念して生活できるようになるかを考えるべきです。いくら批判しようが誹謗中傷しようが、Breaking Downが潰れても、自分たちの所に観客は集まりません

Breaking Downの出場選手たちのTwitterやYouTubeへの誹謗中傷・・・そんなものを書く暇があれば、違うことに時間を使えばいい。そんなに人の成功を妬んでどうするの?と思います。Breaking Downは今後、既得権益を持つ格闘技団体と闘うことになるでしょう。

成功している人間を妬むのはやめましょう。YouTuberだからとか、不良だからだとか、そういう物差しで人を判断するのは止めましょう。そんなことをしても、誹謗中傷している人間の立場何も変わらないし、自分が周囲に騒がれる人間になることもありません!

僕はBreaking Downを盛り上げたい選手の意図は分かるけれど、選手のほとんどが嫌いです。反社会的な煽りばかりで芸がなさ過ぎる。それと不良の更生の場という側面も理解しますが、個人的に刺青を入れた人間は大嫌いです。でも、Breaking Downを僕は観ています。大怪我をしたり、死人が出なければ良いと思いつつ、口だけではなく、行動する若者の姿に惹かれるからです。

ただ一言。格闘家と言われる選手たちは、言葉使いや態度の悪い人が多過ぎます。コアなマニアにだけ支持されても、そういう団体は必ず終わりを迎えます。長く続くのは、マニア以外の一般人の支持も受けたものばかりです。プロレスラー、相撲の力士、ボクサー・・・ほとんどは礼儀正しく普段は怖さを感じさせません。キャラも大切ですが、一般人に背を向かれない程度にお願いしたいものです。

Breaking Downの選手やタレントには、世間や格闘技業界を相手に新しい戦いの場と、自分たちを認知させる闘いに勝利を収めてもらいたいですね。青汁王子などはBreaking Downは今回がピークと語り、場外乱闘云々で警察沙汰を心配する声も上がるが、試合以外の部分で常識を逸脱せずに上手く煽れば、未知の格闘技の魅力と(まだまだ寝技のスペシャリストが登場していない)、プロ格闘家によるレベルアップで、社会現象と化ける可能性も大いにあると僕は考えます。



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