今年も暑い夏だ。
夏は暑いに限る。
白い雲が伸び上がって行く、真っ青な空。
耳鳴りのように響く蝉しぐれの森。
その中を駆け抜ける時、無意識に身体が喜んでいることを感じる。
といっても、
明日はもう立秋だ。
あーそうか、とも思う。
山里の日陰の空気がひんやりとし始めたと、
ボクたちオートバイ乗りは知っているからだ。
猛スピードのボクと猛スピードの赤トンボたち、ぶつかりそうになったしな。
〇
最近は真夏でもライディングジャケットを着ている人が多いけど、
やっぱりTシャツ1枚で、そいつをバタバタと風にはためかせて走るのが気持ちいい。
むき出しの腕が真夏の太陽に焙られて、ジリジリと焦げていく音が聞こえる様だ。
オートバイを木陰に止めて、川で遊ぶ子供たちを眺めていた。
どいつもこいつも、ほんとに楽しそうで、ほんとに自由に見える。
子供はバカでイヤだけど、
子供は自由で素直でうらやましい。
大人はほんとにバカだけど、
大人は周りに気をつかってばかりでげんなりする。
カラスがかーかー。
なんか用か?
あ、ボクじゃない?
ただ鳴いてみたかっただけ・・・か。
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