映画「ミス・ポター」

「ミス・ポター」ピーター・ラビットの著者ビアトリス・ポターのお話。
以下、ネタバレありです。

ポターの生涯は、学生時代に少し読んでいて知っていたのですが、生涯独身だったと思い込んでた…。ポターの遺骨は彼女の愛し、守ったピーターたちが住む森へ埋葬されています。しかし、彼女が眠っている場所の正確な位置については遺言によって遺族しか知らないのだそう。この遺族とは…。そうか、そうか。彼女は最後まで幸せだったんだ。

今から百年ほど昔のイギリス。良家の子女として育ったビアトリスは32歳で独身。あるとき、出版社に自分の描いた絵本を持ち込みます。その絵本を出版するために奔走する編集者ノーマンと恋に落ち、将来を誓います。
しかし、上流階級であることに誇りを持つ両親は商売人であるノーマンとの結婚を許す訳には行きません。そうこうしている間にもビアトリスの本は売れ、彼女は自らの手で資産を築きます。
娘が自立しようとしていることに気がついた両親は「別荘地に行くひと夏の間会わない」ことを条件に二人が秋に婚約することを提示します。
運命は残酷でした。そのひと夏の間に、ビアトリスにはノーマンとの永遠の別れが待っていましたのです。ノーマンは亡くなり、ビアトリスは失意の中にいますが、やがて立ち上がり湖水地方でひとり暮らすことを決意します。

ビアトリスの年齢と近く、環境も似ている（ポター家も弟が先に家を出る）からか最初から最後まで涙腺が…。ビアトリクスが極端な人物ではなく（独特ではあるけれど）、自らの信念に基づいて行動する姿などに惹かれました。物語の起伏は少ないかもしれませんが、心に残る作品です。
いろんなところにずしーんとなる言葉があって、親との関係とかもなんか…笑えてくるくらいどこにで見たような。「母とはやっと話が合ったわ。お互い理解しあうのをやめようって」うーん、とうなずきました。
とか言いながらお母様、40過ぎの娘の結婚にも反対されたそうですが。モンスターとはやっぱり理解し合うことは難しい。負け犬のみなさんにもおススメです。
動くピーターたちはとってもキュート。彼女が作り出した作品は100年後のいまも人々を魅了し続けています。

ところで、学生時代に第1集だけ買ったピーターラビットの絵本。今じゃ装丁が変わっているので買い揃えるなら第1集から買いなおさねばなりません。

映画「僕の、世界の中心は、君だ。」

映画レビューじゃなくて雑記。
言わずとしてた日本映画の韓国リメイク作品「僕の、世界の中心は、君だ。」を見ました。
日本版は森山未来×大沢たかお、と私の好きな顔お二人でしたが、韓国版は「猟奇的な彼女」のチャン・テヒャン（猟奇～のときの役は好き）、と清純派ソン・ヘギョ。
日本版との違いは大人になってからの話はごくごく僅かで、今の彼女（柴崎コウ）がなくて、二人の純愛だけが描かれていました。それと、主人公のおじいさんが「葬儀屋さん」という職業だったこと（日本版はそれに変わる人物のお店は写真屋）。
この葬儀屋さんがなぜ葬儀屋、という設定にしたのかが韓国らしい。
おじいさんには若い頃、将来を誓った女性がいましたが出征して戻ると彼女はいなかったので、主人公のおばあさんとなる人と結婚して葬儀屋を営んでいました。ある日、葬儀の仕事に駆けつけると亡くなったのは若い男性、未亡人は生き別れになっていた彼女でした。そして、現代。葬儀屋に現れたのは彼女の娘。母はあなたのことを忘れていませんでした。母を送ってください、とその死を伝えて葬儀の依頼をするのです。
韓国は土葬、きれいな黄色の布で遺体を包むおじいさん、「生きてる間はきれいな服も買ってやれなかった。これは、私が作った死に装束だか…」。二人の間には言葉にならない時間が流れていました。「もうすぐ私も行くから待っていてくれ」
じーん、ときましたが、天国で待っているおばあさんの立場は…（劇中でも、その前にこの部分についての言及はあったので以下省略）。
韓国の人はドラマチックなのが好きだから、日本版より、よりドラマ的で今の部分は大幅にカットされたんでしょうね（原作同様）。
そして私は、ラストの彼女のメッセージに号泣してしまいました。それで、冒頭の同窓会の場面を思い出して友情にも涙。ああ、今日も泣きました。

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映画「しゃべれどもしゃべれども」

見に行く時間なさそうやな～、と先に原作を読んだのですがこれがまた面白い！落語は知らなくても登場するキャラクターが魅力的で物語的。これは、やっぱり動いてる「しゃべれどもしゃべれども」の世界も見てみたいと映画館へ！
二つ目（そろそろ中堅の時期になりそうな）の噺家、今昔亭三つ葉の元にそれぞれ話すことにコンプレックスを持ったものが落語を教えて貰いに来て…。原作とどうしても比べてしまうのですが原作をほどよくカットしてあり、登場人物もほどよくカット。ちょっと分かりにくい展開もありましたが（パイレーツ３ほどじゃない）、テンポがよくだれません。
なかでも、子役が秀逸。実は原作を読んでいちばん映像で見たかったのが村林くんですが、予想以上のはまり役！枝雀師匠の「まんじゅうこわい」をビデオでマスターするという役ですが、落語の部分だけじゃなく独特の間がよかった。なんでも彼はオーディションの時には枝雀版「まんじゅうこわい」をマスターしていたとか。末恐ろしい…。
国分太一もちゃんと噺家に見えたし、なにより落語がはまってた！酔っ払いながら演じた「火焔太鼓」で満場の笑いと拍手と師匠からの褒め言葉に感動（あの瞬間があるから辞められへんねんやろうね）。落語全編が収められていないのはしゃーないですが。
甘いかもしれないですが、それぞれ悩みを持ちながらも一つのことにうちこみ次へのステップを踏み出すラストは爽やか。ご都合主義と言われてもえーんです、これで。東京の下町の映像も○。見てよかった～。

さあ、私もがんばるぞ←ムフフ、何をでしょうか。それはそのうち…。

パイレーツオブカリビアン３

「パイレーツオブカリビアン３」鑑賞記。つい最近、２を見て予習してまで見に行ったのは影帝チョウ・ユンファが出ているからに他なりません。なのに行く前日になって「中国ではチョウ・ユンファの役柄と姿形が中国人を悪役としか見ない旧来からハリウッドにおける中国像から出ていない」ことを理由に「出演シーン20分のうち10分をカット」したとのニュースが飛び込んできました。そんなあ、ユンファが目当てなのにあんまりいい出方じゃないんだ、とがっくり。そのため、心の準備ができていたので、ああなって、こうなってもがっかりせずに済みました。中国でのカットも致し方ありません。
もう、一カ所カットされたのではないかと思うのが「マダム・ヤン」、世界9大海賊の一人のおばさまですが、白塗りおばはん…。おそらく中国人という設定だと思いますが、演じているのは日系人の方のよう。東洋人の扱いって…。まあ、このシーンにでてくる他の船長もあんまり、でしたけど。
それにしても3時間は長かった…。長いだけあって、よく分からんところが沢山。見た方と答え合わせをしたいです。娯楽映画だから、もっと単純でええんちゃうん？というのは私の意見。
ジャック・スパロウのチョロチョロぶりはやっぱりツボなんですが、今回いちばんかっこよかったのはスパロウの父ちゃんキース・リチャード。ちょっとしか登場しないのに圧倒的な存在感です。
これから見に行かれる方はエンドロールがはじまっても席は立たない方がいいですよ。ちょこっと、おまけがあります。
ところで、エリザベスはなにを生業としはったんでしょうね？

怒ってません

「怒らないで話を聞いてくださいね」
とは、同僚の方からかかった電話をとって開口一番。まあね、脱力感はありましたが、怒ってませんから。
今日はそちら方面からの電話に若干気遣いを感じましたが、怒ってませんて。
そして、夕方にはシュークリームの差し入れ。怒ってませんて。

さて、今日は早く帰れたのでお借りした「パイレーツ　オブ　カリビアン２」のDVDを見ました。３の公開直前にアジアの映画王チョウ・ユンファが出演と聞き「行く！」と声を上げたのですが、１は見たけど２は見てないと告げると２を見た人たちからは「分かるんかなぁ…」と不安そうな声をかけられました。そんなわけで２を借りたんですが、すっかり１の内容を忘れていました。まあ、娯楽映画ですからね、なんとかなります。２もマンガみたいで面白かったです。ジャック・スパ朗最高！ああ、早く３を見たいなぁ～。
で、見終わってからは作品に取り掛かる予定でしたが同じくディズニー映画「ムーラン」の特典DVD（ジャッキー・チェン＆ココ・リーのビデオクリップ）を見て英気を養いました。闘うヒロインにパワーを貰うぞ！怒ってませんって。

「テレサ・テン物語～私の家は山の向こう」

「テレサ・テン物語～私の家は山の向こう」
テレサ・テンを木村佳乃が演じると聞いて現代的な木村佳乃がアジアの歌姫を演じることに違和感があったのですがドラマを見てそれが払拭されました。日本語を話すときの感じ、仕種など公の場にいるときのテレサに似ているのです。プライベートなときのテレサに関しては知る由もありませんが、だからこそ何度となく劇中のテレサに泣かされました。
原作本には特典で「私の家は山の向こう」のCDが付いていたので、今日はそれとテレサのCDを聞いてドラマの放映を待っていました。命日は先月だったし、なんでこの時期かなぁ、と思うともうすぐ天安門事件が起きた日ですね。意図されたものかは分かりませんがあの日とテレサのつながりはとても深いものです。それをドラマを見て改めて感じました。“故郷”を失くした喪失感がテレサを蝕み、かつて婚約破棄をするほど大事にしていた歌まで遠ざけてしまうのです。

フェイ・ウォンはデビュー前に香港のレコード会社のオーディションで「時の流れに身をまかせ」を日本語で歌い自らをテレサのファンと公言していました。台湾で行なわれた葬儀の際、著者有田芳生さんの後ろにフェイが座っていたそうです。現在フェイは育児のため休業中ですが、他のなにかによって翻弄されることなく自分の道を歩いていってほしいな、とつくづく思います。

全世界31ヶ国で同日放送だったこのドラマ、中国語圏での評価が気になるところではあります。

恋愛睡眠のすすめ

フランス、イタリアの合作映画で舞台はパリ。映画監督はビョークのビデオクリップを作った人らしく映像世界は摩訶不思議。
主人公のステファンは仕事も恋も家族の関係もうまく行かず夢の世界に逃避する日々。現実がプラスアルファの材料とからみあったら夢の世界では思うがまま。そうこうするうちに夢と現実の区別がつかなくなり…。
妄想である夢の世界はラブリー。蛇口からセロファンの水がでてぬいぐるみの馬が駆ける。でも、妄想の中でも恋愛が進んでいくと見ている方も現実と夢の境が分からなくなるのです。
そして、私は「恋愛睡眠のすすめ」を見て一瞬夢の世界へ…。3秒ほど（推定）寝てしまいました。
感想は好きか嫌いかはっきり別れるような気がしますが、大人のファンタジーかもしれません。

海の世界

またまた頂き物のチケットでサントリーアイマックスシアター（天保山）「ブルーオアシスⅡ」を見てきました。
※ホントにありがとうございました！

珊瑚礁で共生する珊瑚と貝、ある魚同士は普段は捕食の関係にあるけれど、場所が変われば小さい魚は大きい魚の体を掃除してくれる関係になり捕食の関係は休戦になるそう（なぜ、こんなことになるのか謎！）。
ビルの高さにして7階建てに相当する巨大スクリーンの3Dは迫力満点。漂うくらげ、飛ぶイカ、笑うほたて。40分の短い映画を充分楽しみました。これはナレーションは吹き替えなのですが、オリジナルはジョニー・デップだそうです。さすがに画面が大きいので字幕だと読むのは大変そうです。
途中、魚がウニをかぶりと食べている場面で「おいしそ～」となる私に一緒に見た人は「えぐかった・・・」。見る人にとって感想が違うようです。

で、なぜかサントリーアイマックス売店で本を買いました。

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これと長新太さんの特集本。そのうち紹介します。

明日の京都行きの往復切符を金券ショップにて購入。明日は京都へ遠足です☆

検査

先週、健康診断のついでに子宮がん検診を受けたので今日結果を聞きに行きました。
結果は陰性。34歳以下の女性のがんでは子宮がんが一番多いそうです。先生に「30歳過ぎたら毎年受けたほうがいい」と以前言われたので、毎年とは行きませんが今回で二回目の受診でした。
子宮がん検診を躊躇する方も多いかと思うのですが、私的には胃カメラ飲むほうが辛いし、痛い！子宮がん検診は時間もかからず痛みなどもあまりありません。これで病気が発見できるのなら、胃カメラの非ではありません。
そして、乳がんは二番目に多いがんらしいのですが、検査は外科（乳腺外来）で受診を考えるのなら病院を探さなくてはいけないという壁にぶち当たり中。

墨攻

「墨攻」
孔子と並び称される思想家、墨子。墨子の思想を広める目的を持った思想集団「墨家」の一員を描いたのが、日本の小説家酒井賢一氏。また、それを森秀樹氏が漫画化。漫画は翻訳され、香港、台湾、韓国などでも高い評価を得て、ついには、韓国・中国・日本・香港合作映画として制作されたクロスカルチャー的な作品です。
出演は、香港のアンディ・ラウ、韓国のアン・ソンギ、他にも台湾のニッキー・ウーなども出演（久しぶりに姿を見たので見終わるまでニッキーと気がつかなかった！顔が男らしくなってました！）。監督は香港のジェイコブ・チャン。音楽は川井憲次。
墨子の教えの主なものは「兼愛」（自分を愛するように他者を愛しなさい）「非攻」（侵略と併合は人類への犯罪）墨家の一員である主人公革離は、小国である梁を守るための争いの中で、自己保守がやがて他者への刃となることに疑問を持ち、自分の教えが届かないことに悩むも描かれえています。しかし、一度狂った歯車を直すことはできず・・・。
長い映画ですが、時間を気にすることなく引き込まれました。人間ドラマが描かれていること、映像の迫力もあり、音楽もよかったです。細かいところで理解できていないこともあるのですが、それでも見ごたえのある作品と思います。
一人の人間として向き合うアンディとアン・ソンギ（敵の国の武将役）に対して愚帝梁王が情けなすぎる。くぅ～！映画見ながら怒ってしまいました。やっぱり数年後、梁の国は滅びるんですね。そりゃ、そうだ。あんな愚帝はいらない！
「兼愛」と「非攻」、これは現在にも通ずるものですね。見終わってからも考えさせられる余韻のある作品でした。

どろろ

大ヒット上映中の「どろろ」を見に行きました。
妻夫木くんですし♪

あら～。び、微妙。が、終わったときの感想。
長いんですよ・・・。これいらんのんちゃう？という場面が多々。
全体的にもリズムが悪くて間延びしているような感じ。
妖怪が出てくるCGもなんだかなぁ、なんですよ。
で、私は原作を一巻しか読んでないんですけど、かなり設定が違う。
架空の国、架空の時代で中国文化や日本文化がごちゃまぜで錯綜。お城なんか宮崎駿のパクリみたいだし・・・。アジア公開を念頭においてたから、あんなのになったんでしょうけど、やっぱり架空の話でも軸を戦国時代とかにしておいた方がよかったかもしれません。
あとひとつ私が最大に疑問に思っているのが、妖怪が昼間に出てくること！
（それは別にええやん、という声もありますが）
妖怪は魔の者だから、夜に出てくるもの。それが白昼堂々出てくるのってなんだか雰囲気がないっていうか、趣がないっていうか。着ぐるみやん！ってつっこみ入れちゃいます。マカロニウエスタン風はよかったんですけど。
細かく言っていくとなんなのでここいらで。
あ、赤ちゃん妖怪はよかったですよ。
30分短くしてくれたら、もっとよかったのになぁ～。

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ウィンターソング

今年度の香港金像賞にノミネートされている「ウィンターソング」(原題「如果、愛」)を見に行ってきました。
実はこの作品をVCDで先に見ていた私。北京語と中国語字幕で果敢にも挑戦した(過去の日記参照)のですが、はたしてその理解力がいま試される！

…やはり、結構適当に解釈してたようです。おおよそはあってましたけど、日本語字幕で見るとダイレクトに伝わるので、老孫ってひでー奴だ！とか、監督は関係にだけ悩んでたんじゃなかったのねー、とか改めて感じました。

さて、作品自体は豪華絢爛。ミュージカル映画を撮影するために集まった人たちの過去の愛、現在の愛が交差します。
出演は言わずと知れた金城武に、中国若手ナンバー1の周迅、「チャングムの誓い」のジョンホさまチ・ジニも完璧な北京語と歌を披露。金城武の歌って日本では不思議な感じですが、あの人もともと歌手ですから！
そして、なぜ私がVCDを持っているのに、ストーリーを知ってるのに見に行ったのか！それは、アジアの歌の神様＜張學友(ジャッキー・チュン)＞が出ていて、その歌声をスクリーンで披露してるからです！
やはり、ジャッキーの歌声は素晴らしかった！日本の映画館でジャッキーの歌が聞ける幸せ…。いいんです！だから、他はどうでも！
…ピーター・チャン監督「ラブソング」(原題「甜蜜蜜」)みたいなのを私はもう一度見たいです。

公開後すぐだったというのに会場はがらがらでした。早く見に行かないと上演終わりますよ！

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レスリー・チャン生誕50周年記念映画祭

今年はレスリー・チャン（張国栄）の生誕50周年。
そう、生きていたらレスリーも50歳なのです。
各地でファンの方々が自主企画などでイベントを企画しておられますが、レスリーのファンサイトfor Leslie Loversさんの主催でビックイベントが大阪にて開催されます。
レスリー・チャン生誕50周年記念映画祭atシネヌーボー九条。
上映されるのは、「さらば、わが愛」「ブエノスアイレス」など。レスリーの誕生日をぜひスクリーンを見ながらお祝いしましょう。
期間は9月9日から9月15日。誕生日当日の12日はサプライズプレゼントあり！だそうです。
それにしても、一日入りびたりたくなるラインナップ！
主催のfor Leslie Loversさんへ。ほんとうにありがとうございます^^

ウォン・カーワァイDVDコレクション

不調です。土日の疲れが取れないまま。
今日は珍しく予定をキャンセルしてしまいました。
と言っても寝込むほどではないので、ご心配なく。
週末に作品締切があるのもあって体力温存のためなのです。

先週発売されたばかりのウォン・カーワァイDVDコレクションも今のところ見る元気がございません。
ああ、早く締切片付けてウォン・カーワァイに浸りたい！
このDVDボックスの内容はウォン・カーワァイ（王家衛・今年のカンヌ映画祭で中国人初の審査委員長を勤めた香港の映画監督）初期作品4作と特典DVDの5枚のスペシャルボックス！
「いますぐ抱きしめたい」「欲望の翼」「恋する惑星」「天使の涙」の4作品はどれもこれも大好きな作品ばかり！特に「恋する惑星」は昔懐かしのLDを所有しておりますので、これで2枚目となりますが、そんなことはいいんです！
おお、書いてるうちにテンションが高くなってきた。
でも、書いているときりがないのでこのあたりで。それぞれの作品に対する思い入れはまた改めて。

その時 彼女との距離は0.1ミリ。
57時間後、ぼくは彼女に恋をした

親切なクムジャさん

のぶりんさまからお借りした「親切なクムジャさん」。なんでも、のぶりんさんは怖そうなんで見ていない、という復讐三部作の完結編。ホントはのぶりんさまのお姉さまのＤＶＤなのです。

誘拐殺人事件の犯人に脅されて代りに刑務所に入ったクムジャは、刑期の間に周りの人たちに親切にして「親切なクムジャさん」と呼ばれるようになるが、それは自らの復讐のための布石に過ぎなかった・・・。

チャングムのイ・ヨンエが主役なのですが、彼女がとにかくすごい。いわゆる清純派のイメージの強いイ・ヨンエ。この映画で見せるのは親切で美しいクムジャさんと激しい復讐の炎を胸に持つ美しいクムジャさん。その相反する二面を見事に演じきり、まさに女優！黒皮のコートにブーツで復讐を遂げようとするクムジャさんのかっこよさ。映像の一つ一つがスタイリッシュで、デザインの優れた漫画のような印象を与えます。（カンヌで賞を獲った前作「オールドボーイ」は日本の漫画が原作。）
一方、そういう描き方をしていないからなのですが、クムジャさんの心の動きはあまり分かりません。なので、感情移入をして見るたぐいの作品ではありません。
果たして復讐を遂げることで心を休めることは出来るのでしょうか？

エンディングに一つの謎解きがあります。実は、それが救いなのかな、と。
見る人を選ぶかと思いますが、私的には面白かった作品です。