もうずいぶん長いことフォローしている木村幹(きむらかん)先生。
なにがきっかけかは忘れたけど、フォローしている理由は「おもしろいから」。
コロナ禍の初めのころに
よく炎上している
神戸大学の先生
スポーツが好きな
で、キムカン先生かと思ったら岩田健太郎先生やった、というツイートが流れてきて吹いた。
キムカン先生はオリックスファンで昨年秋のツイートにも楽しませてもらいました。
ともあれはじめて著書を購入。
著者とは7歳の違いがあるが韓国に目を向けたのが1989年ということで、1993年に深夜番組でアジアのポップスを見て衝撃を受けたわたしが見てきたものが被るし、この流れの背景にはこれがとか時々で知っていたことが時系列的に読めたという点が非常によかった。というか読みやすい。さすがツイッターで硬軟合わせたつぶやきを日々されている方だ。
さて、わたしがアジアエンタメに目をむけたとき、日本で人気があったのは、香港>台湾>韓国で中国は圏外だった。香港と台湾にはちょっと前の日本のポップシーンみたいななつかしさがあったのに対して韓国のそれは垢ぬけていた。日本よりもアメリカのミュージックシーンをおっているのではと思った。
もちろん、王道の演歌のようなものや歌い上げる系のも健在だったけど。
いまは韓国のエンタメは映画だけでなくポップスも世界を席巻しているし、かの国がこの30年積み上げてきたものは大きい。
韓国と日本との関係であるとか互いに見ているものが違うのではとか感じていたことが本書により追体験できた。あと作られた反◎◎感情とか(◎◎は互いの国)。たぶん日本にいて積極的に情報をとりにいかないといつまでも韓国と日本の関係は昔のままという認識のひとは多い。そこの気持ちの上でのすれ違いは大きいと思う。下に見ている視点というのはなかなか修正できないのだ。
またそれに対する著書の予想がその通りにいったり、外れていったりすることもつぶさに描かれている。
ところで、京大法学部の学生だった著者が大学院進学に際して、教授のアドバイスにより韓国を研究テーマに選びそこから韓国語を学び専門家になったというのに驚き。そうか言語はツールなのか。「韓国が好きだから」という理由ではないと著書は言う。
話はそれるが、「台湾は親日だから好き」という目線もあるが、「台湾のひとは日本人に親切なんですよね」と聞かれたら「いや、台湾人は誰にでも親切なんですよ」と答えるようにしていて、ネットなんかであがってくる親日というのはそう単純なもんじゃないと思っている。背景があるんですよ。