ドラマ放送時も知っていたし、
何年か前に放送したときの録画もレコーダーに残っているけど、今まで見る機会を逃していた。
2010年1月17日、震災から15年目を迎えた神戸で出会う幼少期を神戸で過ごしたふたりのほぼ会話劇といっていい作品。
森山未來と佐藤江梨子。
佐藤江梨子の関西弁は少しイントネーションがおかしいけど早くに関西を離れた設定なので、そこはいいとしてリズムが抜群。台本とは思えないほど、丁々発止で彼女が浮かび上がっていた。
ふたりとも、それぞれに心になにかを持ち、終夜歩いて行く中でそれぞれ向き合う。それは昇華しきれないかもしれないけれど、そこがリアリティがあった。
ネタバレ\\\\\\\\\\\
最後、彼女が彼をハグする。このまま分かれちゃうのかな、ドラマ的な展開のなるのかな(ドラマやけど)と思わせておいてのエンディング。
描かれていることそのままだけど、ハグをしているのは彼ら自身なのではないか。二人の歩く先は違っていたけど、あの日あの晩過ごしたことは消えない。
この舞台となった年の翌年、2011年に東日本大震災が起こる。いまの朝ドラ「おむすび」がちょうど阪神淡路大震災、復興を経て311を迎えている。映画としては続編ではないけど、地続きになっているようだ。
そして、人生は続く。